幼児教育

小学校の英語教育の目的とは?子どものために親ができる6つのこと

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2020年度、いよいよ小学校英語教育が大きく変わると話題ですが、その具体的な内容を把握しきれていない人もいるでしょう。

この記事では、

  • そもそも、なぜ小学校での英語教育が実施されるのか?
  • 小学校の英語教育は何年生から?授業内容は?
  • 英語の授業に備えて、家庭でできる取り組みを知りたい!

など、小学校英語教育の背景や具体的な授業内容について、徹底調査しました!

英語教育改革に備え、ママパパが家庭でできる取り組みについても、詳しくお伝えしていきますよ。

小学校の英語教育必修化・教科化の疑問を解消したい!小学校英語に対する備えを万全にしておきたい!そんなママパパは、是非続きをお読み下さい。

1、小学校からの英語教育が始まる背景

グローバル化の波が押し寄せる今、私達は異文化を理解し、コミュニケーションを円滑に進める必要に迫られています。

この傾向は、今後益々強くなると言われており、子ども達が社会で活躍する頃には、より国際的な環境の中、外国の人々と競争・協調して生きる世の中に変化していることが容易に想像できますよね。

そうなると、社会で活躍するには英語が必須!「英語を喋れるか否か」が、子どもの将来を大きく左右することもあり得るのです。

小学校の英語教育必修化は、このような背景から決定されました。

小学生のうちから英語に慣れ親しみ、英語をコミュニケーションツールとして活用できる人物を育成するためには、英語教育を前倒しで行う必要があったのです。

2、小学校英語教育必修化の目的とは?

(1)中学校からでは成果の上がらなかった英語教育の底上げ

日本の本格的な英語教育は、長きに渡って中学校から開始されていました。

中学1年生で初歩的な英語を始めるにも関わらず、英語によるコミュニケーション・文法・ライティングなど、習得することは多岐に及びます!これではとても時間が十分にあるとは言えません。

そのせいか、日本人の英語力は長年低い水準のまま!

世界最大の成人の英語能力ランキングであるEFEPIのデータによると、日本人の英語力(2020年3月現在)は世界100か国及び地域中「53位」。能力レベルは「低い」と認定されているのです。ちなみに、隣国の韓国は「標準的」という評価を獲得しており、1997年から小学校3年生以降を対象に英語が必修科目になっています。

このような現状を変えるために、英語を学び始める年齢を早め、英語に慣れる時間を増やそう!というのが、英語教育必修化の大きな目的の一つなのです。

(2)英語によるコミュニケーションを体験

先にお伝えしたように、中学校からスタートする日本の英語教育は、とても時間が足りません。そのため、英会話は教えているものの、どうしても「文法」や「ライティング」中心の学習にならざるを得ない部分があるのです。

ママパパが中学生の頃を思い出してみて下さい。一生懸命単語を書いて覚え、試験ではライティングやリーディングが中心!積極的に英語でコミュニケーションする機会は、ほとんどありませんでしたよね。

そこで、この度の英語教育改革では、不足がちな「実践的な英語でのコミュニケーション」を重視!「聞く」「話す」「読む」「書く」の4技能に加え、「英語によるコミュニケーション体験」に重きを置いた授業が展開される予定です。

どのような授業が展開されるのか?その詳細を次でご紹介していきます。

3、2020年度小学校英語教育はどう変わる?

2020年度の英語教育改革に伴い、一体どのような授業が展開されるのか?小学校英語教育の「現状」と「今後」に着目しながらみていきましょう!

(1)小学校英語教育の「現状」と「今後」

こちらの表は、ここ10年余りの小学校英語教育の変化を、簡易的に表したものです。

2011年度~2017年度

・「外国語活動」として必修化

・対象:小学校5・6年生

・年間35時間

・学校や自治体がカリキュラムを作成

2018年度~2019年度

(移行措置期間)

・2020年度の英語教育に向けた「移行措置期間」

・小学校3・4年生:「外国語活動」の必修化(年間35時間)

(移行措置分年間15時間でも可)

・小学校5・6年生:「外国語科」の教科化(年間70時間)

(移行措置分年間50時間でも可)

移行措置期間用の教材を使用する学校が多い

2020年度~

(全面実施)

・英語教育の必修化・教科化の全面実施開始

・小学校3・4年生:「外国語活動」の必修化(年間35時間)

・小学校5・6年生:「外国語科」の教科化(年間70時間)

・小学校5・6年生は検定教科書を使用し成績評価も実施

※移行措置期間中の使用教材や小学校5・6年生の成績評価は、各自治体や学校により異なります。

ご覧頂いて分かる通り、小学校英語教育は、2020年度から突如として始まるものではありません。

2011年度より「外国語活動」として、小学校5・6年生を対象に英語教育の必修化がスタート!2年間の「移行措置期間」を経て、満を持して2020年度より英語教育の必修化・教科化が始まるのです。

2011年度、英語教育必修化がスタートした当時は、学校や自治体が独自に作成したカリキュラムを使用し、小学校5・6年生に対して年間35時間の授業しか確保されていませんでした。

しかし、2020年度に英語教育の必修化・教科化が全面実施された後には、小学校5・6年生では「検定教科書」を使用した70時間の授業が行われ、成績評価が実施されることも決定しています!

このことからも、この10年程で日本の英語教育が大きく変わったことがよく分かりますね!

次では、小学校英語教育がどのような内容で進むのか?詳しくみていきましょう!

(2)2020年度小学校英語の授業はどう行われる?

小学校での英語授業は、どのように行われる予定なのか?学年別に詳しくみていきましょう。

①小学校3・4年生は「2技能(話す・聞く)」を重視

「外国語活動」として英語を学び始める3・4年生は、英語を「話す」「聞く」という2技能を中心に、英語と触れ合うことを目的としています。

まずは英語でのコミュニケーションを楽しみ、異文化への意識・関心を高める狙いがあるのです。

そのため、授業内容もコミュニケーションが中心。英語を中心にした授業をしつつも、肝心な部分は日本語も交えながら説明する授業スタイルがとられる予定です。

こちらの大分県教育庁チャンネルでは、大分大学教育学部付属小学校の英語の授業風景を見ることができます。こちらの映像は小学校2年生の授業の模様ですが、イメージが伝わりやすいため、是非ご覧ください!

②小学校5・6年生は「4技能」話す・聞く・読む・書く

小学校5年生からは、英語を「外国語科」という教科として学びます。

それに伴い、検定教科書を使って「話す」「聞く」「読む」「書く」の4技能を学んでいきます!

ということは、中学1年生の内容を、前倒しで小学校5・6年生から学ぶの!?と思われがちですが、単純にそうではありません。

小学校では文字(アルファベット)やフレーズの理解、中学校では文章の読み取りと論理的なライティングの習得が目標となっているのです。

つまり、中学校でスムーズに英語を学ぶための素地を、小学校高学年の段階で育むのが狙いです!

同じく、大分県教育庁チャンネルのこちらの映像では、小学校6年生の英語授業の様子を見ることができます。低学年の授業に比べ、内容が高度になっているのが分かりますね!このような授業を受けていれば、中学校からの英語がスムーズに、そして、より高いレベルで進めることができそうです。

4、英語教育必修化に備えよう!ママパパができる6つのこと

これまで英語を一切学んだことのない小学生の中には、急に始まる英語授業に不安を覚える子もいるでしょう。

小学生の段階で英語につまずき、英語嫌いになっては大変です!それを防ぐためにも、楽しくできる英語の取り組みをご紹介していきます。

(1)授業内容を子どもに聞こう!

いよいよ英語の授業が始まるけれど、我が子は一切英語を学んだ経験がない…。

このような場合は、まずは小学校での「授業内容」を、お子様に聞くことから始めましょう!

  • 今日はどんな英語のフレーズを習ったの?ママにも教えて!
  • 友達と自己紹介の練習をしたの?すごいね!

など、家庭で英語授業の話をすれば、「2つのメリット」が生まれますよ。

1つ目は、今どんなレベルの英語を習っているか、ママパパが把握できること!子どもの現状を理解することで、「この程度ならまだ大丈夫そう。」「ちょっと難しそうだから、英会話教室に通うことも考えようかな。」など、早め早めに英語対策を講じることができるのです。

子どもの「分からない!」を放っておかず、きちんと対策することができれば、「英語って楽しい!」という気持ちを育むこともできますよ。

2つ目は、親子で英語を話すきっかけができること!「今日習った英語、ママにも教えて欲しいなぁ。」など、子どもとの会話を皮切りに、家族で英語を話す機会が増えます。すると、子どもは「英語=異質なもの」ではなく、「英語=身近にあるコミュニケーションツール」として捉えることができるのです。

(2)日常会話に英語を取り入れる

親子で英語を話すきっかけが生まれたら、「日常会話」にも挑戦してみましょう!

「おはよう」や「おやすみ」などの挨拶はもちろん、「これ、取ってくれない?」など、普段の何気ない会話も全て英語にしてみましょう。

このように書くと、「え…!私英語が苦手だから無理!」と思われがちですが、安心して下さい。英語初心者ママでも、日常会話が難なくこなせるおすすめ本がありますよ。

  • CD・DL付 完全改訂版 起きてから寝るまで子育て英語表現600

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  • CD付 起きてから寝るまで子育て英語表現600 わんぱくキッズ編

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  • ヘンリーおじさんの英語で子育てができる本―ネイティブが答える英語Q&A

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これらの本には、子どもとの日常会話に使えるフレーズが沢山紹介されています。ママパパが知らない言い回しも沢山出てくるため、1冊購入しておくと大変役に立ちますよ。

(3)英語絵本の読み聞かせ

赤ちゃん~小学生まで、幅広い年齢の子におすすめなのが、英語絵本の読み聞かせです。

絵本には挿絵があるため、英語が100%聞き取れなくても内容が何となく分かるという利点があります!

赤ちゃんなら英語のリズミカルな絵本、幼児や英語初心者の小学生には、内容を把握している絵本の英語バージョンなどがおすすめですよ。

こちらのページでは、おすすめの英語絵本を多数ご紹介しています!併せてご覧下さい。

(4)英語DVD・CDを活用する

普段見ているアニメ番組を、英語DVDに置き換えるのもおすすめです。

ディズニー作品はストーリーを知っている子も多いため、内容を全く知らない作品より、抵抗感なく見ることができますよ。

また、CDはわざわざ時間を作るより「聞き流す」のがおすすめです。おやつの時間や車での移動中などを活用し、英語のCDをかけ流してあげましょう。

このように、CDやDVD何度も見たり聞いたりしているうちに、子どもは英語を真似して、そのまま発音できるようになっていきます。これは耳が英語に慣れてきた証拠!英語の意味は後から学んでも十分間に合うため、まずはDVDやCDで英語の耳を作ることを重視してみてはいかがでしょうか?

以下のページでは、お子様におすすめのDVDやCDを多数ご紹介しています!是非併せてご覧ください。

(5)英語ドリルを活用する

ライティングやリーディングの力を育むなら、英語ドリルを活用するのがおすすめです。

日本の教材はもちろん、ネット通販を利用すれば、英語圏の子ども達が実際に使っているテキストも、手軽に購入することが可能です。いきなり難しい教材に挑戦するのではなく、徐々にレベルを上げていくのがコツですよ!

ある程度読み書きが上達したら、英検対策の教材にもチャレンジしてみましょう。英検に合格できれば、子どもにとって大きな自信になりますよ!

以下のページでは、おすすめの英語ドリルを多数ご紹介しています!是非併せてご覧ください。

(6)番外編!インターナショナルプリスクールに入園する

幼少期から英語を習わせたい!という強い気持ちがあるなら、インターナショナルプリスクールに通うのも一つの方法です。

幼児期から英語保育が行われるため、小学校入学までに英検3級取得など、高い英語力を育むことも可能です。

しかし、高額な学費、家庭でも英語学習サポート、小学校入学以降の英語力維持など、課題かあるのも確かです。

インターナショナルプリスクールに入園すれば、必ず英語力が付く!という安易な考えではなく、本当にサポートできるか?よく見極めることが大切でしょう。

まとめ

いよいよ始まる英語教育改革!その内容は、お分かり頂けたでしょうか?

小学校の英語授業に「子どもがついていけるか心配…。」という人も多いと思いますが、過度に不安になる必要はありません。

家庭でも英語授業の話題を話し、楽しい雰囲気の中で英語学習を進めてみましょう!

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