幼児教育

11ぴきのねこだけじゃない!馬場のぼる絵本おすすめ7選

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絵本作家の馬場のぼるさんと言えば、「11ぴきのねこ」があまりにも有名ですよね!自分が幼い頃に読んでいて、子どもにも読み聞かせしている人も多いでしょう。

今回は、そんな馬場のぼる絵本の素晴らしさを深く掘り下げていきます!

  • 馬場のぼるさんってどんな人?
  • 11ぴきのねこ以外に、どんな作品があるの?
  • 馬場のぼる絵本が長く読み継がれている理由は?

など、馬場のぼるファンはもちろん、これから読んでみようと思っている人にもお楽しみいただける内容をお届けします。

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1、馬場のぼるさんってどんな人?

出典:https://www.ehonnavi.net/author.asp?n=84

1927年5月、青森県に生まれた馬場のぼるさんは、戦後の激動のさなかを強く生き抜いた絵本作家です!

当時、小学校の代用教員として働いていた馬場のぼるさんですが、戦後という時代背景から失職。米軍キャンプのイベントポスターを書く仕事がきっかけで、漫画家を志すようになりました。

野球漫画「ポストくん」を皮切りに、人気漫画家として勢いをつけていたのですが、ある時、時代が求める漫画と自分の世界観にズレがある。と感じ、絵本の世界へ飛び込みました!(ちなみに、「手塚治虫さん」や「やなせたかしさん」など、そうそうたるメンバーと深い親交があったことも知られています。)

そして、1964年にデビュー作「きつね森の山男」を出版し、その3年後の1967年には、あの有名な「11ぴきのねこ」を発表しました!「11ぴきのねこ」は瞬く間に人気となり、6巻に渡りシリーズ化されています。

その後の活躍は言うまでもなく、数々の傑作絵本で賞を受賞!絵本原画展など精力的な活動を続けていましたが、2001年に胃がんにより73歳で死去されました。

2、馬場のぼる絵本はなぜ人気?

「11ぴきのねこ」が1967年に発表されてから、50年以上の長い歳月が経過しました。

馬場のぼる絵本は、なぜこれほど長きに渡って人々に愛され続けているのでしょうか?その理由をひも解いていきましょう。

(1)「子どもの日常」を投影した絵本

馬場のぼる絵本には、「子どもの日常」を投影したような作品が数多くあります。

例えば、有名な「11ぴきのねこ」は、11匹全員で食べられる魚を捕るために、みんなで協力して冒険へ繰り出すお話です。

「冒険なんて、子どもの日常とは正反対なんじゃない?」と感じるかもしれませんが、この絵本は【1匹のリーダーねこが束ねる「ねこ達の集団生活」を描いた作品】なのです。

  • 魚は小さくても「等分」して食べる
  • 「リーダー」の指示に従い、全員で食べられる魚を「協力」して捕獲する

など、目標のために一致団結する姿は、人間の生活にも通じる要素が数多く盛り込まれています

しかも、クスッと笑えるポイントが散りばめられているため、子ども達は楽しみながら「友達との接し方」「ルールを守ることの大切さ」などを無意識に学ぶこともできますよ。

「ねこ」という動物で、生きる上で大切なことを面白おかしく絵本に落とし込んでいるのは、馬場のぼるさんの才能がなせる技と言えるでしょう。

(2)奇想天外な結末=オチ

馬場のぼる絵本の醍醐味と言えば、奇想天外な結末!

いわゆる「オチ」が本当に面白いことで知られているのですが、これには馬場さんの「漫画家としての経験」が深く関係しています。漫画家時代に磨き上げた「笑いのセンス」を、馬場さんは子ども向けの絵本にも詰め込んだのです!

例えば、1975年に発表された「もん太といのしし」という作品を例にみていきましょう。

この絵本は強く大きな猪を倒す物語なのですが、この猪にはどんな矢も刺さらないと言われていました。ところが、狩に出掛けたもん太の矢が、大猪の肩に突き刺ささったのです!村人たちは大喜びしますが、もん太は少し寂しそう…。

しかし10日後、もん太は肩に矢が刺さったままの大猪に遭遇します。死んだと思っていた大猪は、もん太が放った矢が肩に刺さったお陰で「肩こり」が治ったというのです!

「針治療かいー!」と、思わず漫才のようなツッコミを入れたくなるオチは、馬場昇さんならではの感性です。

(3)きれいごとではないストーリー

馬場のぼる絵本には、「子ども用絵本でもこんなシーンを描くんだ…!」と、ちょっとビックリするような表現があえて描かれています

例えば、馬場のぼるのアラビアンナイトシリーズ、「アリババと40人の盗賊」では、

  • アリババの兄は欲深いために盗賊に殺された
  • アリババの兄の奥さんが、兄の死後アリババの第2夫人になった

など、刺激的な内容がズバッと描かれています

きれいごとで済ませることもできるはずなのに、あえて殺人や後妻について描くのは、「語り継がれるストーリーをそのまま子ども達に伝えたい!」という、馬場さんならではのこだわりかもしれませんね。

3、馬場のぼる絵本「11ぴきのねことあほうどり」を子どもと一緒に読んだ感想

「11ぴきのねこ」は1967年に第1作目が発売され、何とそれから30年かけて全シリーズ6巻が制作されました!

ねこたちが繰り広げるドタバタ劇が面白い!と、親子2世代、3世代で読んでいる人も沢山おり、馬場のぼる絵本の代表作として多くの人々に親しまれています。

今回は、そんな11ぴきのねこシリーズから「11ぴきのねことあほうどり」を読んでみることにしました。

コロッケ屋さんを始めた11匹のねこ達。毎日コロッケを食べていたら、流石に飽きてしまったようです。「美味しい鳥の丸焼きが食べたいなぁ。」そう思っていると、あほうどりのお客さんが来ました!

「ニャゴニャゴ…。」美味しそうなアホウドリを目の前に、ねこ達は思わず舌なめずり…。しかも、あほうどりには「11匹」も兄弟がいるというではありませんか!

「これなら11匹のねこ全員分の、鳥の丸焼きにありつける!」そんな下心から、ねこ達はあほうどりさんの国へ向かうことにしたのです!とんでもない結末が待っていることも知らずに…。

11ぴきのねこシリーズらしく、子ども達が大笑いするシーンが沢山あったのですが、見どころはそれだけではありません!

  • いち、に、さん
  • 3こがふたつで6
  • 3ばと3ばと3ばと2わで11わ

など、「数」を意識させるフレーズが沢山登場しているため、子ども達は自分で数唱えながら楽しく数を学べます。私の子ども達も、楽しそうに数を数えていましたよ!

中でも子どもが1番盛り上がったのは、あほうどりの兄弟を数えるシーン!1わ、2わ、3わ…さて、最後の11羽目にはどんなことが巻き起こるのか!?続きは、是非絵本を手に取って確かめてみて下さいね。

4、親子で読みたい!おすすめの馬場のぼる絵本7選

それでは、おすすめの馬場のぼる絵本を一挙に紹介していきます。

(1)11ぴきのねことへんなねこ

水玉模様の「へんなねこ」と11匹のねこ達が繰り広げる物語。へんなねこの正体は?一体どこからきたの?へんなねこが魚を大量に持ち出した!これも計算のうちなの!?最後の最後まで「不思議さ」がぬぐえない!11ぴきのねこシリーズ中でも、異色の作品かもしれません。

(2)ぶたたぬききつねねこ

ぶた、たぬき、きつね、ねこ!しりとりをしながら、リズムよく読めるお話です!小さな子どもでも楽しめると評判です。初めての馬場のぼる絵本にも最適ですよ。

(3)くまのまあすけ

くまのまあすけの風船が、風にふかれて飛んでいってしまいました!風船が飛んでくるのを木に登って待っていたまあすけに、ぶたのおじさんが「畑の見張りをするように」とお願いしてきました。約束を守ることや優しい気持ちの大切さが、子ども心にピッタリはまるハートフルストーリー。

(4)きつね森の山男

「平和」と「ふろふき大根」がキーワードのお話。戦国時代がテーマで、争いのない社会を願う気持ちが込められています。未就学児には少し難しいかもしれませんが、小学校低学年頃のお子様なら十分楽しめますよ!

(5)五助じいさんのキツネ 

五助じいさんのところに迷いこんだ、小さなキツネのコンコン。五助じいさんに懐くあまり、キツネらしさを忘れてしまいそうに…。そこで五助じいさんは、他のキツネ達に「化け方」を教えてもらうことにしました。でもコンコンは、ある物にしか化けることができません!五助じいさんの優しさに、ほのぼのした気分になれるお話です。

(6)ぶどう畑のアオさん

馬場のぼるさんの遺作となった、「ぶどう畑のアオさん」。夢にまで見たぶどう畑をみつけた馬のアオさんは、森のみんなとぶどうを食べようとします。そこへやってきたオオカミがぶどう畑を独り占めにしようとして…。オオカミを追い払いつつも、「一緒に食べればいいのに…。」と思うアオさん。心がポッと温かくなるような優しい馬のアオさんは、晩年の馬場のぼるさん自身を重ねているのかもしれませんね。

(7)がまくんかろくん

カエルなのに泳ぎが苦手ながまくん。そんながまくんをかわいそうに思ったかろくんが泳ぎを教えますが、なかなかうまくいきません。四コマ漫画のようにサクサク読めるので、小さなお子様でも楽しめます。

まとめ

お気に入りの馬場のぼる絵本はみつかりましたか?

馬場のぼると聞くと「11ぴきのねこ」のイメージが強いですが、それ以外にも楽しい作品が沢山あります。

ユニークな話はもちろん、心が温まるハートフルストーリーを、是非お子様と一緒にお楽しみ下さい!

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