英語教室や英語幼稚園、インターナショナルプリスクールなどに通っていると、「英検や英検Jr.の受験って、実際どうなの?」と興味が湧いてきますよね。
そこで今回は、4歳11か月で英検5級に合格した子のママが、具体的な勉強方法を伝授!英検や英検Jr.を受験する意義や、試験当日の注意点など、リアルな声をお届けします。
- 幼児が英検を受験するメリットって?
- 英検や英検Jr.に興味があるけど、受験しようか迷っている。
- 英検や英検Jr.の具体的な勉強法が知りたい。
このようなママパパは、是非続きをお読み下さい。
目次
1、英検と英検Jr.の違い
はじめに、英検と英検Jr.の違いを詳しくみていきましょう。
(1)英検とは
英検とは、公益財団法人日本英語検定協会が実施する「実用英語技能検定」の略で、国内最大規模の英語検定試験です。年に3回開催されており、中学初級程度の5級〜大学上級程度の1級まで幅広いレベルが設定されています。
筆記、リスニング、録音形式のスピーキングテストの他、3級以上からはライティングと二次試験(面接)も課せられます。
この英検を幼児が受験する場合、幼い頃から英語に親しんでいる子どもでも、年中・年長さんが限界です!
先にお伝えしたように、英検は一番簡単な5級でも中学1年生程度の英語力が必要です。
- 基本的な英文法を理解している
- 英語を読んで理解することができる
- 英語を聞き意味を理解することができる
- マークシートを正確に塗りつぶすことができる
など、幼児にはハードな内容のため、就学前に受験する場合は手間暇掛けて教える覚悟が必要です。
私の子はインターナショナルプリスクールに通っており、年中で英検5級に合格。年長までに3級まで合格することができました。しかし「インタープリスクールだから手放しで合格できた!」というわけではなく、家庭で英検対策をしっかり行いました。
その具体的な方法は、後ほど詳しくお伝えします。
(2)英検Jr.とは
英検Jr.は、英検と同じく、公益財団法人日本英語検定協会が実施する【児童向けのリスニングテスト】です。英語に親しみをもつことを目標としているため、合否はなし!正答率の結果が出るだけなので、ママパパがプレッシャーを感じることも少ないでしょう。
ブロンズ〜ゴールドまでのレベルがありますが、出題形式は英語を聞いて合う絵に◯をつけるだけ!そのため、簡単なリスニングができるお子様なら、3〜4歳頃からでも無理なく受験できます。
筆者の下の子(4歳)も、2020年の秋にブロンズを受験しました!
その時の経験も、後ほど併せてご紹介していきます。
2、幼児が英検や英検Jr.を受験するメリット・デメリット
さて、我が子に英検や英検Jr.を受けさせている私ですが、その経験から感じたメリット・デメリットをお伝えしていきます。
(1)メリット
①英語力の向上
英検の場合は、受験勉強をすることで「英語の4技能」が大幅に伸びます。幼児はリスニングやスピーキングが中心になりがちですが、英検受験をきっかけに読み書きができるようになり、英語の本も沢山読めるようになりました。
②試験慣れ
幼少期から英検を受けることで、試験慣れすることができました。英検以外にも、子どもは今後沢山の試験を受けます。試験慣れすることで、試験前に変に緊張することなく、「試験を受けるのは普通のこと」と捉えることができたように思います。
③集中力の育成
時間内に試験を終わらせる必要がある英検は、子どもの集中力も育成します。本番と同じように何度も自宅で練習することで、集中できる時間も増えました。
④大きな自尊心が芽生える
英検の会場にいるのは、5級でもほとんどが小中学生です。それを子ども自身が感じとり、「自分は小さくてもできる!」という気持ちが芽生えたように思います。「自分は凄い!」という漠然とした自信が生まれ、英語以外の学習にもプライドを持って挑んでいます。
(2)デメリット
①子どもがプレッシャーを感じる
「試験」を意識させ過ぎると、子どもが大きなプレッシャーを感じてしまいます。我が家の場合、幼少期は「試験」、「テスト」というワードは控え、「〇〇ちゃんの英語を先生に見てもらう発表会だよ!」というスタンスで英検に臨みました。
②一歩間違うと自信喪失につながる
「絶対に合格しなさい!」と言われ続けて不合格だった時、子どもは「自分はダメなんだ…。」と自信を失ってしまいます。我が家では、とりあえず試験の申し込みを行い、「おそらく合格できるだろう。」というラインに達していれば受験し、そうでない場合は受験を見送ったこともありました。
③親がヒートアップし過ぎる
練習で合格ラインに達しない時や、何度やっても同じ問題を間違う時など、子どもの「できない」を目の当たりにすると、つい怒鳴ったり叱ったりしてしまいますよね。
しかし、これは「教育虐待」にも繋がりかねない怖い状態です。子どもができない時ほど手を取り合い、二人三脚で一緒に歩むことを心掛けましょう。
3、4歳11か月で英検5級に合格!経験者ママの具体的な勉強法
それでは、上の子が4歳11か月で英検5級に合格した時の勉強法を、詳しくお伝えしていきます。
ここでは、英語力をアップさせるための【日々の勉強法】と、本番数か月前から始める【英検に特化した勉強法】の2つに分けてお話していきたいと思います。
(1)幼児向け!英語力をアップさせる日々の勉強法
まず、英語のベースなしに英検5級にチャレンジするのは無謀です。
我が家の場合は、3歳からインターナショナルプリスクールに通園し始め、そこから約1年半で英検5級に合格することができました。もちろん、入園してからの1年半で英語の耳が育ったことは大きいと思いますが、それだけではありません。
- 1歳頃から英語の歌や読み聞かせのCDを聞かせる
- 英語絵本を読んであげる
- 英語で話しかける
など、インタープリスクール入園以前にも、家庭で細々と、でも長く英語と触れ合ってきました。「英語で話しかける」と聞くと、「ママが英語が得意なんでしょ?」と思う人が多いと思いますが、全くそんなことはありません。私の英語は、ママ世代にありがちな「ザ・受験英語」で、スピーキングは特に苦手です。
でも、積極的に話すよう努力はしました!日常会話に英語を取り入れやすいよう、「CD・DL付 完全改訂版 起きてから寝るまで子育て英語表現600 」などの英会話本を参考にしました。
そしてインタープリスクール入園後には、
- アルファベットを英語罫線ノートに書き写す
- 単語を英語罫線ノートに書き写す
- 短文を英語罫線ノートに書き写す
- 英語絵本を英語罫線ノートに書き写す
- 単語カードなどで読みを練習する
- 絵本を自力で読めるように練習する
などの取り組みを家庭で行いました。
英語4技能(リーディング・ライティング・スピーキング・リスニング)のうち、スピーキングとリスニングは外部の英語教室などに任せ(我が家の場合はインタープリスクール)、手薄になりがちなリーディングとライティングを家で強化する作戦です。
これらの取り組みは、英語罫線ノートや英語絵本、単語カードなどをそろえれば、家で簡単にできます。お子様が英会話教室や英語幼稚園に通っているなら、是非おうちでも英語学習をスタートしてみて下さいね!
【筆者の本音コーナー】
インタープリスクールや英語幼稚園、英語教室って…正直お月謝が高いですよね。「お金をかけているんだから、これでもう英語はバッチリ!」と思う人も多いようですが…実は、任せっぱなしでは「リーディング」や「ライティング」の力は期待するほど育ちません!
「スピーキング」や「リスニング」は、英語の環境に放りこめばある程度自然に身に付きますが、「リーディング」や「ライティング」はある程度の「訓練」が必要なのです。そうそう!日本語も勝手に話せるようになりますが、文字の読み書きは教えないとなかなかできませんよね?それと同じです。
高いお月謝のもとをとるためにも、絶対に家でも英語学習をするべきです!
(2)英検本番4か月前からの勉強法
続いて、英検本番を控えた4か月前からの勉強法をお伝えしていきます。
私が英検対策で使った教材は、
- 6回分の過去問題集
- 単語カード
- 英検の実物の試験問題(コピーしたもの)
以上3つのみです!
こちらは、数年前に実際に使った教材の写真です。※一部個人情報は黒塗り
まず、英検の過去問題集ですが、これは一般的な書店で手に入るものでかまいません。ただし、ポイントはこれをコピーすること!正答率が上がるまで何度も過去問にチャレンジするため、コピーが必須です。
私の子の場合は、1回分を4回ずつ、それを6年分といたので、計24回繰り返したことになります。
また、単語カードは市販のものではなく、過去問題集の中から子どもが苦手な単語を書き出して、オリジナルを作りました!
これなら、子どもが苦手な単語のみを重点的に学ぶことができるため、無駄が省けます。移動中の車内やおやつを食べながらなど、カードをめくって読み方や意味を教えましたよ。
そして最後に肝心なのは、必ず【英検の実物の試験問題】を解かせることです。過去問題集が解けるようになったら、ラスト2週間ほどは本物の試験問題とマークシートをカラーコピーし、本番さながらの練習をしました。
- マークシートがずれないように塗りつぶす練習
- ページを1枚ずつめくる練習
- 時間内に問題を解く練習
など、本番を意識した練習を行うのが大切です。
さて、ここでふと疑問に思うのが、「どうやって試験問題の実物を手に入れたの!?」ということではないでしょうか?
それは、ズバリ「メルカリ」です!英検は受験後に問題を持ち帰ることができるため、数は多くありませんが、本物の試験問題をメルカリで出品している人がいるのです。もちろん、実物の試験問題もコピーして繰り返し何度も練習しました。
【筆者の本音コーナー】
こうして実物を引っ張り出してみると、数年前に我が子が頑張っていた姿を思い出し目頭が熱くなりました…。正直な話、これだけの分量を4歳児がこなすのは大変でした。今冷静に考えると、「4歳でさせる必要はなかったかも…。」とも思います。
もしこれが年長さんや小学校低学年だったなら、ここまで徹底的に勉強せず、もう少し緩いペースでも合格できたかもしれません。
4、英検Jr.受験にむけて!経験者ママの具体的な勉強法
続いて、子ども向けの英検Jr.の勉強法をお伝えしていきます。
そもそも幼児向けに作られている英検Jr.は、英検より随分ハードルが低いです。聞こえてくる英語と合う絵に〇を付けるだけなので、英語が読めない子でも大丈夫!「リスニングの力がついてきたな。」と感じたら、是非チャレンジしてみましょう。
ただし、英検Jr.はなぜか過去問題集が販売されていません。そのため、対策としては一般的な書店で販売されている【CD付きの対策テキスト】を繰り返すのみ!こちらも、カラーコピーして何度も練習することをおすすめします。
その他、
- 正確に◯をつける練習
- 問題の番号を間違わないようにする練習
などを家庭で行いましょう。
我が家では、旺文社の「楽しくはじめる英検Jr.」シリーズを使いました。問題以外にも覚えておくべき単語がまとめられているので、非常に使いやすかったです。
※英検Jr.はオンラインでも受験可能です。詳しくはこちらをご覧下さい。
5、英検・英検Jr.を幼児が受験する時の注意点
最後に、英検や英検Jr.を受験する際の注意点をお伝えしていきます。
(1)マークシート用の鉛筆に慣れよう
英検は、幼児であろうとマークシートで解答する必要があります。
子ども用の6Bの三角鉛筆などでは、濃すぎてマークシートが汚れます!2Bやマークシート用の鉛筆で上手に塗りつぶせるよう、練習しておきましょう。
また、マークシートの番号を間違わずに塗る練習も必須です!
(2)本番では椅子の高さを調節しよう
英検会場は、高校や大学の教室で行われることが多いです。そのため、幼児の場合は椅子と机の高さが合わないことがあります!
本番では、高さを出すクッションなどを持参することを強くおすすめします。(※子ども用の座布団等の持参は許可されています。詳しくはこちら。)
- 高さ調節お子様用クッション
- 価格:¥1,479(税込):https://item.rakuten.co.jp
(3)本番さながらのシミュレーションをしよう
英検・英検Jr.の両方に共通することですが、幼児が受験する場合は、試験会場で泣き出したり、大声をあげたりしないよう、本番当日のシミュレーションを綿密に行いましょう!
鉛筆を落とした時やトイレに行きたくなった時の対処法など、考えられること全てを「ごっこ遊び」の要領で行ってみましょう。楽しみながら学ぶことで、試験当日も緊張なくワクワク気分で臨むことができますよ。まとめ
まとめ
幼児が英検や英検Jr.に挑戦するには、ママパパの過程でのサポートが不可欠です。
英検の場合は取り組みが多岐にわたるため、大変なこともあるでしょう。子どもの様子を見ながら、無理せず行ってみて下さいね。
英検や英検Jr.に挑戦することが、お子様に大きな自信を授けてくれることを願っています。
3歳と6歳の子を持つママライター。子ども達を「食うに困らない人間」に育てるべく、0歳から様々な幼児教育を実践!その効果が出ているかはさて置き…育児と仕事に全力投球中の30代です。夫と家事全般の優先順位が下がる一方なのが悩みの種。