幼児教育

0歳から始める3歳までの赤ちゃん教育の全て

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

「三つ子の魂百まで」

幼い頃の性格はいくつになっても変わらないといった意味を持つ、日本で古くから伝えられていることわざです。しかしこのことわざはいつの頃からか、3歳頃までに受けた影響は、その後、100歳まで変わらないという意味で教育現場に用いられるようになりました。

実はこのことわざの解釈の背景には、最新の脳科学で解明されつつある根拠があります。

例えば赤ちゃんの教育の先駆者、脳科学おばあちゃんこと久保田カヨ子さん著「頭のいい子は歩くまでに決まる」という本です。

クボタ式によれば、0歳から1歳頃には、脳の発達に関するさまざまな要素が詰まっているとしています。

そこで今回は、赤ちゃんから始められる早期教育とはどういうものなのか、また赤ちゃんのうちに伸ばしたい能力とは何なのか、この2つに焦点を絞ってご紹介していきたいと思います。

赤ちゃんだけではなく、パパやママも一緒に楽しくなるような教育方法を見つけて、今しかない赤ちゃんとの時間を、より充実させてみてはいかがですか。

目次

1、脳の発達? 近年、赤ちゃんの教育は0歳から始まっているといわれている理由

0歳の赤ちゃんの教育とはどういうものを指すのか、イメージがわかない方も多いことでしょう。赤ちゃんの教育とは、感覚器を刺激し、脳の発達を促すことです。

生後間もなくから2カ月ごろまでの赤ちゃんの視界では、焦点が合うのはわずか20cm先と言われています。にもかかわらず、生後20分もすると、視界にとらえたヒトの顔真似をするようになります。これは赤ちゃんの本能的な反応で、視覚から得た情報を判断しようとするためです。

また胎内で聞いていた母親の心音によく似た音を耳にすると、思わずウトウトしてしまう赤ちゃんも多くいます。胎内での音に相当する、およそ90db(デシベル)のスポーツカーのエンジン音なら、泣く子を黙らす効果が得られるかもしれません。

このほか赤ちゃんには、何かが口に近づくと必死に吸い付いてくる吸啜反射(きゅうてつはんしゃ)や、指を握らせると、ぶら下がっていられるほどの力を見せてくれ掌握反射(しょうあくはんしゃ)なども見られます。

このように、赤ちゃんは目や耳、鼻、舌、皮膚といった感覚器から、生きるための情報を常に集め続けます。そして1日16時間にも及ぶ睡眠の中で、大人の2倍ともいわれる膨大な量の夢を見ます。しかし寝ているといっても、赤ちゃんの眠りは浅く、なんと脳が休むことはありません。

赤ちゃんは夢の中で自分が経験したことを分析し、脳に記憶を蓄積させていく作業を延々と、休みなく続けるのです。常に学び続ける脳を持つ0歳は、人生で最も脳が発達している時期、すなわちすでに教育が始まっているといって差し支えありません

近年の大脳生理学においては、ヒトの脳は3歳時で急激に重さを増し、80%を形成、そして6歳までに90%が形成されることがわかっています。しかしこれはあくまで脳の構造ができあがるのであって、機能が発達するわけではないとする意見もあります。(参考:http://www.hcfm.jp/journal/?p=955

とはいえ、生後から8カ月までとも、12カ月までともいわれる臨界期に適切な刺激が受けられる環境にあることは重要だとする意見は、多くの有識者の間でおおむね一致しています。

理化学研究所によると、臨界期とは脳の働きが環境や経験、学習によって変わりやすい時期のことです。(参考:http://www.riken.jp/pr/press/2013/20131003_1/

臨界期に不特定多数の保育者に保育されたり、劣悪な保育環境に身を置かれたりした子供は脳の発達に悪影響を及ぼすと提唱するのは、日本赤ちゃん学会です。(参考:http://www.crn.or.jp/LABO/BABY/LEARNED/SAKAKIBARA/

3歳までは母親の元で育った方がよいとされる、いわゆる「3歳児神話」は、厚生労働省の白書においても否定されましたが、3歳児期までに置かれた保育環境が子供の人格形成において重要なことに変わりはありません

特に3歳までに右脳を刺激してあげることで、その後のIQ形成に大きな影響を与えるという説もあります

しかし脳科学者の中野信子氏は、子供はIQ(知能指数)よりもSQ(コミュニケーション能力の知能指数)を最優先に伸ばすべきだとしています。3歳までに適切な働きかけをすればいくらでも伸ばせる能力であり、子供の自己肯定感を高められる効果が得られるといいます。

自己肯定感の高い子供は何事にも積極性があり、勉強においても好成績が認められます。SQを伸ばすには、家族以外の他者との交流を持つことが重要です。(参考:http://biz-journal.jp/2015/11/post_12219.html

2、0才児から始める早期教育のメリット・デメリット

(1)脳がよくなる?早期教育のメリット

右脳が優位に働くとされる3歳までに、右脳に適切な刺激を与える教育を施すことで、学習能力が高くなるとする説があります

また早期教育では、教育現場といえども親の密接な関わりが必要となるため、子供の些細な変化や得意な分野については、教育者よりも親の方が気づきやすい環境です。そのため教育を通して、親子の絆はより一層深まるでしょう。

さらに教育に触れて家庭の外の世界を知ることにより、親子ともに新鮮な経験ができます。親子だけで過ごすふたりきりの世界から抜け出し、広い世界を見ることで気分もリフレッシュすることでしょう。

(2)自主性を阻まないために回避したいデメリット

早期教育では、教育といっても、赤ちゃんのうちに結果を求めてはいけません。子供の自主性を尊重し、過度なプレッシャーや抑え付けはしないようにしましょう。子供がストレスを感じる状況を作ってしまってはいけません。

また子供が自分の思うように教育に参加してくれなくても、落胆しないでください。他の子と比較するのは禁物です。親がストレスを感じると、それが子供にも伝わってストレスが伝染し、ますます教育から心が離れるといった悪循環が生まれてしまいます。

この頃の子供には、子供らしい感受性を養い、楽しく教育を受けられることが大切です。早期教育は脳の発達を促すことで将来的に有利に働くことが期待できます。子供の個人差や個性を受け入れ、長い目で見守ってください。

3、赤ちゃんから始める教育には、どんな教育方法があるのか?

(1)脳科学おばあちゃんでおなじみ、クボタメソッド

クボタメソッドでは、神経細胞のつながり(シナプス)が最大になる2~3歳頃までの教育が重要だとしています。

特に視覚野の神経細胞のつながりが最大になる生後8カ月頃からは、見る、聞く、触るといった感覚を刺激し、前頭前野の働きを活性化する効果を狙います

(2)身体と心を育てる七田式教育

七田式教育とは、脳科学をもとに「右脳教育」を柱にした、幼児中心の教育法です。知識を教える教育ではありません。ヒトの右脳に秘められているというおよそ97%の能力を、独自の教育理論で最大限に引き出します

能力開発だけではなく、心の成長や食育を絡めた体の発育、さらには人格形成に至るまでをバランスよく総合的に育んでいきます。

七田式のレッスンは親への指導を含むため、レッスンには必ず親が付き添い、教育のみならず家庭環境を整える場にもなっています

また生まれてすぐに教育は始まっているとの考えから、0歳時からの早期教育の代表的教育法として有名です。

(3)モンテッソーリ教育

モンテッソーリ教育とは、2歳半~6歳までの子供たちを縦割りにしたひとつのクラスで学ぶ教育環境や、教具が特徴的な教育法です。

大脳生理学や心理学、教育学の面で効果があるとされ、子供の意志を尊重し、自発的な行動がとれる自立した人間を育みます

社会性や協調性を身に付けることができるのに加え、最適な環境での自己形成が期待できます。

(4)シュタイナー教育

シュタイナー教育とは、教科書を使わない、点数で評価するテストを行わない、1教科を数週間かけて集中的に学ぶエポックと呼ばれる授業があることなどが特徴的な、12年制の小中高一貫教育です

シュタイナー教育では成長過程の節目を7年として0歳~21歳を3期に分け、それぞれ成長に合わせた教育法が大切にし、自分で考えて行動できる人間を育みます。

「おうちでできるシュタイナーの子育て-「その子らしさ」が育つ0-7歳の暮らしとあそび-クレヨンハウス編集部」(https://www.amazon.co.jp/dp/4861011515/ref=pd_sim_14_2?_encoding=UTF8&psc=1&refRID=QKN5A6WGYG1YAWG7MHJS)など、書籍も多数出版されています。

(5)その他、早期教育の本はたくさん出版されている

脳科学という言葉が世間に浸透している現代においては、赤ちゃんや幼児期の能力に無限の可能性に寄せる期待感が非常に大きくなっています

大手通販サイトamazonにおいては、「早期教育」というカテゴリーが設けられていることから、子供は幼いうちから教育が必要だと考えている親が多くいることがうかがえます。

早期教育のカテゴリーランキング上位にある本のジャンルでは、オーソドックスなドリルから子供の関心をひくような魅力的な能力開発ブック、音読や暗唱を促すテキストブックまで、種類はさまざまです。

また子供向けの本のほかに、子供のしつけ方法や子育ての心得、接し方などを示した親向けの教本も数多くランクインしています。

このように専門書や実用書を利用した早期教育を施す家庭もあれば、教育テレビを見せたり、音楽を聞かせたりする家庭も多いようです

4、教育方法の内容から見える、赤ちゃん教育を考えた時におさえたいポイント

赤ちゃんの健やかな成長のために、親には教育上、気を付けるべき言動があります。ありきたりな日常の中にも、実は赤ちゃんの教育に悪影響を及ぼしかねない要素が隠れているかもしれません。

そこで、大切な赤ちゃんを守るためにも、おさえておきたいポイント8つをご紹介いたします。これを参考に、ぜひ自分の普段の言動を見直してください。

(1)両親が仲良くする

赤ちゃんにとって家庭とは、初めて体験する社会です。よりどころであるべき家庭において、信頼すべき両親がケンカをしているとしたら、赤ちゃんは果てしない不安感に襲われることでしょう。夫婦の話し合いは大切ですが、赤ちゃんの前で感情をぶつけ合うようなことは避けましょう。円満な家庭が赤ちゃんの情緒を豊かに育みます。

(2)子供に敬称を使わない

「○○ちゃん」や「○○くん」など、子供の名前に敬称を付けて呼ぶ親は珍しくありませんが、実はこれは教育上、よくないとされています。親が子供にへりくだっているような印象を与えてしまうためです。

親子は、指導する側とされる側という立場がはっきりした関係を築かなければなりません。そうしないと、親の注意を子供が軽んじてしまう可能性があるからです。子供のことは敬称を付けずに名前だけで呼び、親は毅然とした態度で対応しましょう

(3)子供の意思表示に応対する

子供は不快なときや痛いとき、さみしいときには、しばしば「泣く」という手段で意思表示をします。なかなか泣き止まない子や泣いてばかりいる子など、親としてはほとほと嫌気がさすこともあるかもしれませんが、それでも声がけを忘れず、子供の涙の理由を毎回理解するよう努めてください。

親の無関心は、子供の情緒を欠如させます。泣くのはいつものことだと思っても、放っておくのはNGです

(4)人の悪口を言わない

子供は親を信頼し、親の言うことは絶対だと考えています。そのため親の口から出た言葉は、たとえ人の悪口であっても正しいものと思ってしまいがちです

自分の意志とは関係なく、親の他人に対する評価をそのままトレースしてしまう危険をはらんでいます。ヒトの悪口を口にするのはまず人道的な問題でもありますが、とにかく子供の耳に入れるようなことは避けましょう。

(5)安定した生活リズムを守る

生後1~2カ月の赤ちゃんのうちは、昼も夜も関係ない生活を送っていても問題ありませんが、体内時計が24時間周期で機能し始める生後3カ月以降からは、生活リズムを整える必要があります。自律神経が乱れてしまわないよう、朝は日光で目覚め、夜は決まった時間にまとまった睡眠がとれるように生活リズムを整えましょう

(6)どならない

大人の大声は、子供にとって恐怖でしかありません。ましてや感情にまかせて怒鳴ってしまうと、親子の信頼関係に亀裂が入る可能性すら考えられます。「怒る」と「叱る」は別物です。

もし子供に対して感情がたかぶってしまったときには、お腹の底から息を深く吐きだし、怒鳴れない状態にもっていってください。子供に注意を促すときには、目を見て諭すように指導しましょう。

(7)見ないテレビは消す

ついダラダラとつけっぱなしにしてしまうテレビは、子供をヒトの話を聞けない子にしてしまう危険性があります。目的なくついているテレビから耳に流れてくる情報は、不要なものとして脳が処理するため、聞き流してしまう癖がついてしまうのです

テレビは目的のプログラムを見終わったら消す癖をつけるか、タイマーを利用して消し忘れを予防するといいでしょう。

(8)肯定的な言葉を使う

「だめ!」「~しないで!」「なんで~しちゃったの!?」など、親は子供がとるまさかの行動に、つい否定的な言葉を浴びせてしまいがちです。そのような言葉が日常的になってしまうと、子供は、一番信頼を寄せる親に理解してもらえない、認めてもらえてない、しまいには必要とされていないとまで考えてしまうことがあります

こういった事態を避けるためには、感情にまかせた言葉を吐き出す前にまずひと呼吸おき、肯定的な言葉に変換しましょう。たとえば、「それは危ないよ」「~してほしかったな。」「今度は~してね。」のように、起きてしまったことを責めるのではなく、次回に生かせるアドバイスをすると考えるといいかもしれません

5、赤ちゃんの将来の可能性を広げる、最近流行りの幼児向け習い事

(1)歌や運動を組み合わせた英語の教室

体操教室をベースに、英語塾や音楽教室などを掛け合わせた形のレッスンが楽しめるのが、ジンボリーとマイジムです

ジンボリーはみんなで遊具を利用して遊びながら英語に親しむといった、和気あいあいとした雰囲気で学べます。

一方マイジムは、ジンボリーよりもきっちりと体操教室の機能を果たしつつ、コミュニケーションは英語のみで日本語禁止といった本格的なレッスンが特徴です。

赤ちゃんクラスからありますが、成長した幼児にこそおすすめしたい教室です。

(2)幼児教室

決して安くない費用の割に、近年のニーズが高まっているのが幼児教室です。小学校受験を見据えている家庭の受験対策に限らず、日常生活におけるマナーや英語でのコミュニケーション能力の向上、音楽やお絵かきなどの芸術的センスのブラッシュアップが期待できます

いわゆる右脳教育を推し進める教室も、数多くあります。

(3)ベビースイミング

ベビースイミングは、親子で水に親しむ教室です。親子で密接なスキンシップを楽しめるほか、運動能力の向上や心肺機能の強化が期待できます

より詳しい情報は「ベビースイミング 効果」をご覧ください。

(4)リトミック教室

リトミック教室は、音楽の基礎的な知識を学ぶことよりも、体を使って音楽に親しむことを目的とした音楽教室です

赤ちゃんの習い事としても知られているほか、親子のコミュニケーションを深められる親子リトミックの教室もあります。

より詳しい情報は「リトミック 効果」をご覧ください。

(5)幼児向け体操教室

近年、日本人選手の世界的な活躍から人気を集めているのが、幼児向けの体操・新体操教室です。

内外ともに全身の強化が図れる上、バランス感覚や柔軟性も身に付きます。さらに基礎体力も向上し、反射神経が磨かれ、そのうえ免疫力までアップと、いいことずくめです

より詳しい情報は「幼児 体操」をご覧ください。

(6)その他の習い事も一見の価値有り!

上記のほかにも絵画教室やヴァイオリン教室、サッカーや空手など、芸術に特化した分野から特定の種目のスポーツまで、多種多様な習い事があります。

子供を習い事に通わせるときは、送迎方法や時間帯、かかる費用など、親の都合も含めて選ぶことが大切です。

十分に情報を収集し、体験教室を利用して、子供の食指が動くまでさまざまな分野に触れさせてみるのもいいでしょう

6、赤ちゃんの教育に興味を持った時に読んでみたい本3選

(1)赤ちゃん教育――頭のいい子は歩くまでに決まる

赤ちゃんの早期教育を提唱する第一人者、クボタメソッドを展開する久保田夫妻の共著です。

数多くの本を出版しているふたりですが、「赤ちゃん教育――頭のいい子は歩くまでに決まる」は、伝説の育児バイブルとなった処女作のリニューアル版。最新の脳科学をもとに再編集し、190点にも及ぶイラストも一新しています。

80年代に絶版となった本書は、国立図書館で繰り返し貸し出された結果、本がバラバラになり貸し出し不可の状態になったほか、Amazonの中古書籍部門において一時28,800円のプレミア価格を打ち出すなど、まさに伝説の一冊です。

(2)子育てハッピーアドバイス

医師でカウンセラーでもある著者、明橋大二氏が、子育てに悩む親の心に寄り添ったアドバイスを記しています。

子供の叱り方に自信が持てないとき、感情的に怒ってしまったときにぜひ読んでほしい、優しい言葉にあふれた育児のベストセラーです

(3)天才は10歳までにつくられる―読み書き、計算、体操の「ヨコミネ式」で子供は輝く!

幼児教育の現場に携わる横峯吉文氏が、30年もの時を経てたどり着いた「おちこぼれゼロ」の教育法を記しています。

本書には10歳までの教育方針が示してありますが、3歳児頃の育児のヒントから、5歳児で漢字の読み書きをマスターする方法など、早期教育に関心がある親には見逃せない情報が満載です

7、【おまけ】赤ちゃんにテレビ教育は逆効果?

テレビを当たり前に見る世代が親となった2000年前後、乳幼児にテレビが与える影響についての論争が世界中で巻き起こりました。

この時期、各国で数々の論文が発表されましたが、現在明らかとなっている世界共通の研究結果は、乳幼児がテレビを長時間視聴すると、言語理解や社会性、運動能力の発達に遅れが出るというものです。(参考:http://www.hakujyuji.com/media-syounikagakkai.htm

一方で、テレビの視聴そのものが悪影響なのではなく、テレビ番組の内容が子供の発達に影響するとの研究結果も出ています。(参考:https://www.nhk.or.jp/bunken/summary/research/report/2010_01/100104.pdf

幼児期に教育番組を視聴していた10代の学業成績は、視聴の多さに従って高かったのです。この理由として、教育番組によって就学準備がスムーズに行えたほか、学習意欲が促進されたからではないかと分析されています。

しかし幼児期にアクション、暴力シーンを含む番組を視聴していた場合では、高校生での成績が比較的悪くなる結果が出ています。ちなみに一般娯楽番組では比較対象となる条件を満たさなかったため、統計はとっていません。

事実として、子供への影響はテレビそのものではなく番組内容に起因することがわかったとはいえ、親世代の中には「テレビの視聴は百害あって一利なし」とする意見はいまだあり、テレビをまったく見せない子育てを行っている家庭も少数存在します。

そのような家庭では、テレビを見る子供と見ない子供を比較したとき、歴然とした差を感じるといいます。確かに条件の異なる双方では、ものの見方や価値観、読書量に違いが出るという報告も見られます。

後者ではものに執着しない、独自の楽しみがある、読書量が多くなるといった共通点が見られるようです。

これらの研究結果を総合すると、子供にテレビを視聴させる場合は教育番組を選択し、長時間にわたっての視聴は避け、見ないときには消しておくことが最善だと考えられます

8、まとめ

少子化の風を受けてか、子供一人ひとりに対して周囲の期待感が高まっているのを感じます。そんな風潮を反映するように、早期教育の情報は巷にあふれ、取捨選択が難しい状況です。

早く何かを始めなければと焦る気持ちになるかもしれませんが、やみくもにさまざまな習い事に手を付け、子供を疲弊させてはいけません。迷ったときにはとにかく多様な本に触れさせ、子供が何に興味を示すかを見極めてはいかがでしょうか。

もちろん、体験教室巡りもいいでしょう。いずれも選択肢を提示するのは親の役目ですが、重視するべきは子供の意見です。

乳幼児に選ばせるのはなかなか難しいことですが、子供はいずれ成長します。ひとつの考えに固執せず、可能性を広げるサポートはぜひ手厚くしてあげてください。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

コメントを残す

*

PAGE TOP