「父親は家計を支え、母親は家事育児に専念する。」
少し前の日本ではこれが当たり前の考え方で、人々に深く根付いていました。
しかし、核家族化が進み母親が仕事をもつことが当たり前となった今、「パパの積極的な家事・育児への参加」が求められています!
一方、そんな時代背景を横目に「家事・育児への関わり方が分からない!」と、悩んでいるパパもいるようです。
- そもそも何を手伝えばいいのか分からない。
- 育児に無関心な自覚がある…。夫婦関係もギスギスしてしまい、何とかするなら今しかない!
など、切羽詰まった状況でこのページを開いてくれたパパもいるでしょう。
そこで今回は、「内閣府のデータ」をもとに世のパパ達の家事・育児の参加状況を徹底調査!
- ママがパパに求めている家事・育児とは?
- 育児中のパパは、実際どんな家事・育児をしているのか?
- パパが育児に参加する時のコツや心構えを知りたい!
など、気になる情報を統計に基づき論理的にお伝えしていきます。
目次
1、世の中のパパはどれくらい育児をしているの?
それでは早速、世の中のパパがどれほど育児に参加しているのか?平成25年度「家族と地域における子育てに関する意識調査」のデータをもとに、詳しくみていきましょう。
(1)半数もの人が「ママパパが同等に家事・育児を行うべき」と考えている
皆さんは、家庭での家事・育児をママパパのどちらが行うべきだと考えますか?
先にご紹介した、平成25年度「家族と地域における子育てに関する意識調査」では、「家事・育児は基本的に妻の役割であり、夫はそれを手伝う程度」という回答がおよそ40%と最も多くなりました。
しかし注目すべきは、「妻と夫が同等に家事・育児を行うべき」という回答もおよそ44%にのぼったこと。ほぼ半数の人が【ママパパが「同等」に家事をした方がいいよね!】と考えていることが判明したのです!
さらに興味深いのは、「妻と夫が同等に家事・育児を行うべき」という回答をしたのは、女性に比べ男性の方が多かったこと。つまり、ママ達が思う以上に【自分達もママと同じくらい家事・育児をするべきだ!】と考えているパパが、意外に多いことが分かったのです。
(2)パパの家事・育児参加の実態
自分達もママと同等に家事をすべき!と思っているパパですが、実際はどうなのでしょうか?
平成29年3月「男性の暮らし方・意識の変革に向けた課題と方策」をもとに、ひも解いていきましょう。
①日本人パパの家事・育児参加時間は短い!
日本人パパの家事・育児への参加は、世界レベルでみると十分ではないようです。
平成29年3月「男性の暮らし方・意識の変革に向けた課題と方策」によると、欧米主要国のパパ(6歳未満の子をもつ)は、週全体平均1日当たり2.5時間~3時間ほどを、家事・育児に費やしているとことが分かっています。
それに対し、日本人パパ(6歳未満の子をもつ)の週全体平均1日当たりの家事・育児の時間は、67分。何と1日1時間程度しか、家事・育児に充てていない実態が浮かび上がったのです。
欧米主要国に比べると、日本人パパが家事・育児に費やす時間は、まだまだ短いと言わざるを得ません。
②ママはパパの約7倍も家事・育児をしている!
続いて、ママとパパが「家事・育児に費やす時間」を比べてみましょう。
先ほどお伝えしたように、パパは1日当たり67分を家事・育児に費やしますが、ママはその約7倍!およそ461分もの時間を、家事・育児に充てていることが分かっています。(参考:平成29年3月「男性の暮らし方・意識の変革に向けた課題と方策」)
パパの家事・育児時間は、ママには遠く及ばない現状が明らかになりました。
③パパの家事・育児への関わりは発展途中!
ここまでの結果をまとめると、
- パパは家事・育児を手伝いたい気持ちがあるにも関わらず、実態が伴っていない
- 日本人パパの家事・育児への参加時間は、欧米主要国に比べるとかなり短い
- 未だにママが中心となって家事・育児を担っている現状がある
ということが言えるでしょう。
家事・育児に参加したい気持ちがあるにも関わらず、それが叶わない。これが、日本人パパの現状です。
日本の社会全体が変わりつつある今、パパの家事・育児への関わりも発展途上だと言えるでしょう。
2、パパの育児でママの期待に応えるには?
思うように家事・育児に時間が割けないパパですが、「ママと同じくらい家事・育児をするべきだ!」という気持ちがあるのは事実です。
その気持ちを空回りさせないためにも、まずはママが何を求めているのか?具体的に知ることから始めましょう。
(1)パパが行うべきと考えている家事・育児にはズレがある?
平成25年度「家族と地域における子育てに関する意識調査」によると、ママが「パパにして欲しい!」と思う家事・育児と、パパが「自分がした方がいいだろうな。」と思う家事育児は、概ね一致していることが明らかとなりました。
しかし、中にはママとパパの感覚にズレが生じている項目もありました!
- 食事の後片付けをする
- 掃除をする
- 日用品や食品の買い物をする
- 食事をつくる
- 洗濯をする
パパはこれらの家事を「自分もやるべき!」と思っているようですが、「して欲しい!」と思っているママは、パパより随分少ないことが分かったのです。
パパがせっかく家事・育児に参加しようと思っても、夫婦で意見が食い違っていては本末転倒。余計な言い争いを増やす原因にもなってしまいそうですね。
(2)ママが求めている家事・育児ベスト3!
「それなら一体どうすればいいんだ?」という声が聞こえてきそうですが、ご安心下さい。同調査では、ママがパパに求めている家事・育児も判明しています!
1位:休日に子どもを屋外へ連れて行く
2位:ふだん、子どもの話しや遊び相手をする
3位:子どもを入浴させる
この3つは、ママが「パパに頼みたい!」と切実に願っている家事・育児です!
3つ全てが「育児」ということから、ママは「子どもとの触れ合い」をパパに求めていることがよく分かりますね。
3、子育て中のママに聞いた!実際にパパがやっている家事・育児
続いて、子育て中のパパが実際どのように家事・育児をサポートしているのか?ママのリアルな意見を聞いてみましょう!
- 共働きなので、夫は家事も積極的にこなしてくれます。夕飯の片付け、洗濯物などはほぼ毎日やってくれています!欲を言えば、2人の子ども達ともっと関わり合いを持って欲しいなぁ…。(30代前半・フルタイム・2児のママ)
- お風呂掃除・ゴミ捨て・子どもの入浴。この3つはパパの担当です。子どもとの関わり合いも積極的なので、本当に助かっています!休日はパパと子ども達だけで公園や映画へ行くこともありますよ。その間、私は「おひとり様」を満喫できます!本当に感謝しています。(30代後半・パートタイム・2児のママ)
- 夫に家事を任せることはほとんどありません。でも、趣味のサッカーを子どもと一緒に楽しんでくれています!先日は、お揃いのユニフォームを着てサッカー観戦に出掛けていましたよ。(20代後半・主婦・1児のママ)
- 子どもの勉強を積極的にみてくれます。私が教えると感情的になりがちですが、パパは教えるのが本当に上手!信頼して任せることができています。(40代前半・フルタイム・2児のママ)
いかがでしょうか?皆さん、家事・育児をうまく分担している様子がうかがえましたね。
そしてやはり、「子どもとの触れ合いに感謝している!」という声が多いことも分かりました。
各家庭の生活リズムにもよりますが、【子どもとの関わり合い+ママにお願いされた家事】というスタイルが、パパの家事・育児参加の王道と言えるのかもしれません。
4、パパが家事・育児に参加するメリット
パパが積極的に家事・育児に参加してくれることで、沢山のメリットが生まれます!
(1)子どもの成長を側で感じられる
育児参加による最も大きなメリットは、子どもの成長を間近で感じられること!
「そんなの当たり前では?」と思ったパパ!ママから子どもの話を聞くだけで、成長を感じた気になっていませんか?
自分の目の前で子どもが歩いた!一緒に練習した自転車に乗れるようになった!二人三脚で勉強した算盤検定に合格した!など、間近で感じる成長は、子育て期間中だけの醍醐味。かけがえのない一瞬ですね。
子どもが成長した後に「あの時もっと関わっておくべきだった…。」と後悔することがないよう、積極的な育児参加を心がけましょう。
(2)ママが心身共に救われる
パパが家事・育児をサポートしてくれることで、ママは心身ともに大変救われます。
- 洗い物をしていたら、子どもの歯みがきをパパが先にしてくれた
- 休日にパパが子どもの宿題をみてくれた
- 処分しようとしていた雑誌を、ひもで縛ってまとめてくれた
など、「The・家事育児!」ではない日常生活の枝葉の部分を手伝ってくれるだけでも、ママの心に余裕が生まれるのです。
ママが元気だと家族みんなが明るくなり、やがてそれはパパにも返ってきます!是非ママの家事・育児をサポートし、家族みんなに笑顔を届けましょう。
(3)子どもの社会性が育つ
幼少期からの継続した父と子の関わりは、子どもに良い影響を与えることが分かっています。
その中でも、「社会性」はパパとの関わりで大きく育つことをご存知でしょうか?
子どもにとっての社会性とは、友達に優しくする、困っている人に手を差し伸べる、皆のために自分ができることを率先して行うなどが挙げられますが、これらは多くの人と関わることで徐々に培われていくものです。
核家族化が進んだ現代では、一日の中でママしか関わる人がいない子も少なくありません。特に未就園児の場合はこの傾向が強いでしょう。
そんな時、パパが積極的に子どもと関わってあげれば、子どもの成長にとってプラスになることは間違いありません!
お子様の健全な成長のためにも、幼い頃からの積極的な関わり合いを心がけましょう。
5、パパが子どもと関わる育児のコツとは?
「子どもとの関わり合い」が求められているパパですが、今現在お子様との関係は良好ですか?
ここでは、パパが子どもと触れ合う際のコツや心構えをお伝えしていきます。
(1)育児モデルを探そう
「子どもとの関わり方が分からない…。」そんなあなたは「育児モデル」をみつけることから始めましょう。
身近な人物から育児モデルをみつけ、その人の真似をすればOKです!良いと思ったことを取り入れているうちに、やがて自分流の家事・育児のやり方が身に付きますよ。
育児モデルには実父や義理父などが最適ですが、「昭和の厳格なオヤジ」では参考になりません。そのような場合は、育児中の同僚や先輩を育児モデルにしてみましょう。きっとパパならではの情報を教えてもらうことができますよ。
(2)ダイナミックな遊びはパパの出番!
ダイナミックな遊びはパパの出番!ママには難しい肩車やキャッチボールなど、パパならではの遊びを満喫しましょう。
我が家の場合、プラレールやブロックで遊ぶのはもっぱらパパの役目です!いつの間にか子どもの方からパパに声を掛けるようになり、現在ではママの出番は全くなくなりました。
ブロックで大作を作った時には、子どもから尊敬の眼差しを一身に浴びていましたよ!
(3)ママとのコミュニケ―ションも忘れずに
子どもと関わる時には、ママとコミュニケーションを取ることも大切です。
子どもは今どんな遊びが好きなのか?保育園や幼稚園でどんなことをしているのか?など、ママからの情報には、子どもと上手に関わるためのヒントが沢山ありますよ。
もし何をすればいいか分からない場合は、ママに直接尋ねましょう。パパの中には「言われたことならできる!」という人も多いようです。ママも「察して欲しい。」ではなく、積極的にパパとコミュニケーションを取ることを心がけるべきですね。
お互いを思いやる気持ちを大切にし、明るい家庭を築きましょう!
(4)これからの「父親像」を作り出す気持ちで臨もう!
私達が子どもの頃は、「経済的に家庭を支える」という父親像が一般的でした。そのため、育児に積極的に関わる父親をイメージできない!という人も少なくありません。
しかし、日本の父親像は今まさに変化の時を迎えています!是非「これからの父親像を作るパイオニアになるんだ!」という気持ちで、日々の家事・育児に取り組んでみてはいかがでしょうか?
そんな父親の背中を見て、子ども達も将来立派なママパパへと成長してくれることでしょう。
まとめ
様々なデータをみていくと、パパの家事・育児参加は決して十分とは言えない状況が浮き彫りになりました。
しかし同時に、「ママと同等に家事・育児を行うべき!」と考える、頼もしいパパが沢山いることも分かりましたね。
子どもとの関わり合いをメインにプラスで家事も手伝ってくれるパパがいれば、ママの負担が軽減すること間違いありません。
家族の笑顔のために、これからのパパの活躍に期待が高まるばかりです!
hiromiです!幼少期、言葉の発達に悩んだ息子も今や小学1年生。普通に会話できるように成長しています。子育てが少し落ち着いた今、酵母から手作りするパン作りに夢中!ナチュラルで豊かな暮らしを目指しています。