よく晴れた日は、「赤ちゃんに日光浴をさせてあげたいなぁ。」と思うママパパも多いでしょう。
太陽の光を浴びると爽やかな気分になりますし、新鮮な空気を吸うのは気持ちがいいものですよね。
しかし、【赤ちゃんが太陽光を浴びすぎるのは危険】ということをご存じでしょうか?
今回は、赤ちゃんと紫外線の関係に大注目!
- 赤ちゃんは日光浴をしてもいいの?
- 日光浴をする時に、気を付けるべきことは?
- 赤ちゃんが日光浴できる時間の目安が知りたい。
- 全く日光を浴びないのも良くないと聞くけど、実際どうなの?
このような疑問がある人は、是非続きをお読み下さい。
目次
1、紫外線は百害あって一利なし?
一昔前までは、真っ黒に日焼けした子どもは健康的というイメージがありましたが、最近では様々な研究から【紫外線の浴びすぎは危険】ということが分かっています。
- 皮膚がん
- 白内障
- 免疫力の低下
などは、紫外線を浴びる量が増えるほど、そのリスクが上がると言われています。
特に、生まれて間もない赤ちゃんの皮膚は「未完成」で「デリケート」!
外の刺激から皮膚を守る「表皮」が大人の半分ほどしかなく、皮膚を健康的に保つ「皮脂膜」も薄いです。そのため、赤ちゃんの日焼けには十分注意する必要があるのです。
さて、ここまでお読みいただくと「紫外線には害しかない」というイメージをもつ人がいるかもしれませんが、紫外線にも良い影響はあります。
それは「ビタミンD」の生成です!
ビタミンDと紫外線にはどんな関係があるのか?ビタミンDはどのような働きをするのか?次で詳しくみていきましょう。
2、切っても切り離せない!紫外線とビタミンDの関係
(1)ビタミンDのはたらきとは?
ビタミンDは、「骨の健康」を維持するのに欠かせない必須栄養素の1つ!
- カルシウム吸収の促進
- 血液中のカルシウム濃度を一定に保つ
- 骨を丈夫にする
- 免疫力を強化する
など、様々な良い働きをすることが分かっています。
(2)ビタミンDは紫外線を浴びることで生成する
骨の健康維持に欠かせないビタミンDは、きくらげ・かつお・あんこう・うまづらはぎ・しらす干しなどの食品に多く含まれていますが、紫外線を浴びることによって、体内で生成されることが分かっています!
国立環境研究所の調査によると、大人が必要なビタミンDを日光浴から摂取するには、以下の時間太陽光を浴びる必要があることが判明しています。
- 札幌(12月の晴天日の正午):139分
- つくば(12月の晴天日の正午):41分
- 那覇(12月の晴天日の正午):14分
このデータをみてみると、冬の北日本ほど多くの時間日光浴をする必要があると言えそうですね。
(3)ビタミンDが不足すると「くる病」を発症することも
さて、大人だけでなく子どもにとっても、ビタミンDは欠くことができない大切な栄養素の一つです。
子どもが慢性的なビタミンD不足に陥ると、「骨の病気=くる病」の原因になることも判明しているため注意しなくてはいけません。
「くる病」とは、骨の軟化や変形などの骨格異常や、成長障害を引き起こす病気で、子どもが歩き始める1歳頃に発覚することが多いです。
そのため、かつては紫外線を浴びてビタミンDを生成させようと、赤ちゃんに対する日光浴が推奨されていました。しかし、紫外線の害を考慮し、1998年を境に「日光浴」から「外気浴」(外の空気に触れて慣れる)に変わったという経緯があります。
そのせいか?戦後間もない頃は「栄養不足」によるくる病が多くみられましたが、最近では「過度な紫外線対策」が原因のくる病が増えていると言われています。
皮膚がんなどの害もありますが、ビタミンD生成には欠かせ紫外線…。私達ママパパは、赤ちゃんの安全を確保したうえで適切に日光浴をさせる必要がありそうです!
では、赤ちゃんの日光浴はどのような方法で行えばよいのか?次で詳しくみていきましょう。
3、赤ちゃんの日光浴デビューの方法
赤ちゃんの正しい日光浴のはじめ方を、詳しくお伝えしていきます。
(1)日光浴デビューの時期
紫外線を恐れるあまり、全く日光浴をさせないのは「くる病」のリスクを上げる原因になってしまいます。
真夏の暑い日でなければ、【新生児期が終わる頃】を見計らい、徐々に日光浴をスタートしてみましょう。
(2)まずは外気浴から始めよう
お伝えしたように、外で太陽光を浴びるのは新生児期が過ぎてからがおすすめですが、室内で外の空気に触れる「外気浴」は生後2~3週間頃から始めて構いません。
- 部屋の窓を開けて外の空気を入れる
- 赤ちゃんを抱っこして窓際で光や風にあてる
- ベランダに少し出てみる
など、本格的な「日光浴」の前段階として、「外気浴」で外の空気に慣れさせてあげるのがおすすめです。
(3)最初の日光浴は数分からスタート
新生児期が終わるといよいよ日光浴デビューの時が近付いていますが、いきなり長時間日光浴をするのはよくありません。
赤ちゃんの肌はデリケート。最初は数分程度から始め、徐々に増やしていきましょう。1回2~3分程度の日光浴を、1日に数回繰り返すのもおすすめです。
月齢が進んできたら、是非抱っこ紐やベビーカーで散策に出掛けてみましょう!ママパパの世界も広がりますよ。
(4)日光浴の「時期」と「時間帯」に注意!
赤ちゃんの日光浴は、
- 紫外線量の少ない午前中に行う
- 真夏は無理をして出かけない
- 機嫌が悪い時や眠くてグズる時間帯は避ける
など「時期」と「時間帯」に気を付けながら行いましょう。
直射日光が強く気温も高い真夏は、紫外線の害以外にも、汗疹や脱水症状などのトラブルが起きやすいため特に注意が必要です。
4、【先輩ママに聞いた!】赤ちゃんの日光浴Q&A
赤ちゃんの日光浴デビューの方法をお分かり頂けたところで、続いて、日光浴に関する疑問を先輩ママ達に聞いてみました!
(1)日焼け止めは必要?
- 日焼け止めが必要なほどの日光浴は、月齢が浅いうちはしたことがありません。生後半年ほど経ち、公園や散歩に出かけるようになったら「ベビー用の日焼け止め」を塗って出かけましたよ!(39歳・1歳3か月の女の子ママ)
- 紫外線が強い地域に住んでいるので、生後数か月頃から日焼け止めは使っていました。20分ほどの短い時間でも、しっかり塗っていましたよ。(32歳・2歳1か月の男の子ママ)
赤ちゃんに日焼け止めを塗ることに抵抗感がある人もいるかもしれませんが、最近では、赤ちゃんに安心して使える日焼け止めが多数販売されています。
着色料・香料・パラベン・アルコール・シリコンなどを添加していない、ナチュラルな赤ちゃん用日焼け止めなら、安全・安心に使えそうですね。
(2)日光浴に最適な場所は?
- 何かトラブルがあった時、すぐに対処できる場所が安心!と思い、日光浴デビューはベランダで行いました。(29歳・2歳1か月の男の子ママ)
- 日光浴に慣れた頃、近くの土手まで散歩に出掛けました。春のそよ風や川原のタンポポに、親の私も癒されました。(30歳・0歳1か月の女の子ママ)
最初のうちは家のべランダや庭などの慣れた場所で日光浴を行い、少しずつ距離を離していきましょう。
育児をしていると部屋に閉じこもりがちになるため、日光浴が良い気晴らしになります!太陽光には癒しの効果もあると言われているため、ママパパの育児疲れもスーッと軽くなりますよ。
(3)赤ちゃん用のビタミンDサプリは飲ませるべき?
- アメリカに住んでいるのですが、「母乳ではビタミンⅮが足りないから、サプリメントを飲んで!」と小児科医に言われて与えていました。(37歳・2歳10か月の女の子ママ)
赤ちゃんにサプリメントを飲ませるのはアメリカでは珍しくありませんが、日本では馴染がないことですよね。
しかし、環境省「紫外線 環境保健マニュアル 2020」で、このような記載を見つけました!
(出典:環境省紫外線環境保険マニュアル2020|*matsigaisen2020.pdf)
ビタミンDの接種が難しい場合は、環境省でもサプリの利用を提示していることが分かりますね。
赤ちゃん用ビタミンDサプリは、ネット通販で手軽に購入することができます。気になる人はチェックしてみて下さいね。
- 楽天:0歳からのビタミンDサプリメントBabyD|https://item.rakuten.co.jp
5、紫外線の浴びすぎに注意!
夏の海やキャンプは、楽しくてつい紫外線のことを忘れてしまいがちですが、過度な日光浴は皮膚が薄い赤ちゃんにとって大変危険です!
重症化すると腫れや水ぶくれができ、時には発熱や脱水を伴う酷い状態になることもあるのです。
- レジャーに出掛ける時には、赤ちゃんを長時間紫外線にさらさないよう注意する
- 薄手の長袖・帽子・日焼け止め・パラソルなど、レジャーの装備に気を配る
- 海水浴やプールなどは、特に日焼けに注意する
など、赤ちゃんの紫外線対策を万全に行いましょう。
特に、家族やグループでのレジャーは、他の子に気を取られ赤ちゃんの日焼け対策が手薄になることも少なくありません。兄弟姉妹は屋外で過ごしていても、赤ちゃんだけは日焼けの心配がない場所で過ごせるよう、工夫することが大切です!
万が一赤ちゃんが酷い日焼けをしてしまった場合は、躊躇なく小児科を受診することを忘れないで下さいね。
まとめ
赤ちゃんと日光浴の関係はお分かり頂けましたか?
ビタミンD生成のために日光浴は必要ですが、赤ちゃんを無理に外に出す必要はありません。まずは外気浴で外の空気に慣らし、徐々に日光浴を開始しましょう。
長時間太陽の下にいる場合は、赤ちゃんの日焼け対策も忘れずに!
hiromiです!幼少期、言葉の発達に悩んだ息子も今や小学1年生。普通に会話できるように成長しています。子育てが少し落ち着いた今、酵母から手作りするパン作りに夢中!ナチュラルで豊かな暮らしを目指しています。