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ベビーカーで電車に乗るために、親が知っておくべきこととは

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都心部で子育てをするママパパにとって、どうしても避けて通れないのが「ベビーカー」と「電車」の問題!

「できれば乗りたくない…。」と思いつつ、ラッシュ時にベビーカーを利用しなければいけないシーンもありますよね。

そんな中、電車内で嫌な思いをしたママパパも大勢います。

  • ベビーカーを蹴られた
  • ベビーカーを畳め!と怒鳴られた

など、にわかには信じられないトラブルが起きているのも事実です!

皆が気持ちよく乗車するには、どうすればいいのか?ベビーカーで電車に乗る時の心構えは?電車内ではベビーカーを畳むのが正しいの?など、ベビーカーで電車に乗ることが多いママパパに、是非知って欲しい情報をお伝えしていきます。

1、電車の「ベビーカー論争」がいま話題

電車にベビーカーで乗ることについて、今、白熱した議論が展開されていることをご存知でしょうか?

【電車でベビーカーを利用する親VSそれを良く思わない乗客】という構図で、SNSの世界でも話題急騰!時に、激しい表現がなされていることもあるようです。

このような「ベビーカー論争」が巻き起こる原因は、子連れの親と乗客の双方が「電車の中で嫌な思いをした」という一点に尽きるでしょう。現に、電車でベビーカーを利用する母親の半数以上が「嫌な思いを経験した」というデータもあるようです。

冒頭でもご紹介したように、

  • ベビーカーを蹴られた
  • ベビーカーが邪魔だ!と怒鳴られた
  • あからさまに睨まれた

など、もしかすると子どもに危害が及ぶのでは!?と、恐怖すら感じるケースも少なくありません。そのためベビーカーで電車に乗るママパパの中には、神経をすり減らし、周囲に気を遣っている人も大勢います。

こんなに気を遣っているのに、なぜ分かってくれないの!?と、思わず叫びたくなってしまいますが、ベビーカー否定派の乗客にも言い分はあります。

なぜ、ベビーカーで電車に乗るのは反対!と感じるようになったのか?次で、そのワケに迫りましょう。

2、ベビーカーで電車に乗ることへの否定的な意見とは

ベビーカー否定派の意見には、一体どんなものなのでしょうか?

  • ベビーカーのグループが、3台ほどでドアの入り口付近で固まっておしゃべり!ベビーカーで私の足を轢いてもそのまま無視して降りていきました。
  • 混雑する電車内で、入口近くを占領するのはどうかと思う。ベビーカーが邪魔で、降りられなかった経験もあります。
  • ベビーカーを乗せる時、ホームと電車の段差でベビーカーが斜めに傾いていました。絶対危ない!

ベビーカー否定派の人達は、ベビーカーを利用する親の「マナー」や「安全面」に疑問を抱いている様ですね。

確かに、ベビーカーを利用する親の全てが周囲を気遣っているわけではなく、中には我が物顔で電車内を占領している人もいるようです。これでは、乗客の理解が得られないのも当然!「ベビーカー=マナーが悪い」と一括りにされてしまい、どんどんベビーカーへのイメージが悪化してしまいます。

その結果、「電車内ではベビーカーは禁止すべき!」という極端な意見も登場。私達子育て世代にとって、電車は決して居心地のいい場所とは呼べず、時には「針の筵」と化してしまうのです。

このような現状にも関わらず、ベビーカーで電車に乗る人が絶えないのはそれ相応の理由があるから!ベビーカー連れのママパパは、一体どんな理由で電車に乗っているのでしょうか?

3、ベビーカーどうしても乗らなければいけない場合も

ママパパにとって、電車は決して居心地の良い場所とは言えません。それでも都心部のママパパは、どうしてもベビーカーで電車に乗らなければいけない理由があるのです。

  • 見た目には分かりませんが、持病で遠くの病院に通院しています。体がきつく、ベビーカーなしでは子どもを連れて行くことができません。
  • 二人目を妊娠中です。お腹はもちろん、肩や腰も痛むため抱っこ紐が厳しいです。荷物も持てないため、ベビーカーなしで電車に乗ることは考えられません。
  • 家の近所の保育園に入れず、3駅離れた場所までラッシュ時に送っています。年子の子どもが2人いるため、二人用のベビーカーが必須。周囲に申し訳ない気持ちはもちろんありますが、これ以外方法がないんです!

皆さんやむを得ない事情があり、ベビーカ―で電車に乗っていることが分かりますね。

私の友人は、会社の保育所しか入れなかったため、混雑を避けるために6時台の電車で子連れ通勤をしていました。周囲に迷惑を掛けたくない。気疲れしたくない!という一心で頑張っていましたが、毎日の早起きに、親子ともに大変疲れているようでした。

これほどの配慮をしてでも、電車に乗る必要があるのが都心部のママパパ達の切実な事情です。

ベビーカー―を利用する親と乗客の双方が、気持ちよく電車を利用するにはどうすれば良いのでしょうか?ベビーカーで電車に乗る時の心得やコツを、次でご紹介していきます。

4、ベビーカーで電車に乗るときに心がけておくこと

電車内にいる人全員が気持ちよく過ごすために!ベビーカーで電車に乗る際に、心がけるべきポイントをお伝えします。

(1)時間に余裕をもつ

私の友人も実践していますが、時間に余裕をもつことは特に大切です。

時間に余裕があれば、

  • 電車が込んでいる時には乗車を見送る
  • 子どもがぐずった時には途中下車する
  • 快速や特急ではなく、空いている各駅停車に乗車できる

など、電車内で周囲に迷惑を掛けるリスクを、最小限に抑えることが可能です。

朝の時間はかなりバタバタしますが、ベビーカーを利用する数年は、特に時間に余裕をもった行動を心がけましょう!

(2)車輪をロックする

ベビーカーの車輪をこまめにロックすることも、忘れてはいけないポイント!ロックを忘れたことで、思わぬ事故やトラブルに発展するケースもあるのです。

  • 電車内でベビーカーが動き、転倒しそうになった
  • ベビーカーが動いたことにより、意図せず乗客の足を轢いてしまった
  • 荷物を整理しようと、ホームで手を離した隙にベビーカーが移動。そのまま気付かなかったらと思うとゾッとする

など、ロックの重要性を実感したママパパも少なくありません。電車内やホームでは、ベビーカーをこまめにロックすることを忘れないようにしましょう。

(3)ベビーカーの大きさに注意!

最近では、見栄えがよく操作性も良い海外製のベビーカーが人気ですが、大きすぎるものは電車には不向き!場所を広く取るため、他の乗客の反感を買ってしまう可能性が高いです。

電車には、軽量でコンパクトなベビーカーを選ぶのがおすすめ。5キロ以内のA型ベビーカーや、コンパクトに畳めるB型ベビーカーを選ぶと良いでしょう。

(4)子どもの様子に注意!

子どもの様子に注意を払うのも、大変重要な意味を持ちます。

多くの人が、子どもが泣くことは仕方ないと考えています。しかし、子どもが泣いているのに知らんぷり!携帯に夢中で何の対策もしない親を見ると、どんな気持ちになるかは想像に難くありませんね。

常に子どもの様子に注意を払い、ぐずった時の手立てを考えておけば、周囲の理解も得られるのではないでしょうか?

  • オヤツやおしゃぶりを準備する
  • こぼれにくい容器で飲み物を準備する
  • お気に入りのおもちゃも持参する

など、下準備があれば安心ですね。

(5)「ベビーカーマーク」の車両に乗る

こちらのマークを目にしたことはありますか?

これは「ベビーカーマーク」と呼ばれるもので、ベビーカー使用者が安心して利用するために「公共交通機関等におけるベビーカー利用に関する協議会」において、平成26年に決定されたマークです。

このマークがある車両やスペースなら、ベビーカーを優先的にとめることができるため、事前にベビーカーマークのある車両をチェックしておくことをおすすめします。

一方で、ベビーカーマークはまだまだ認知度が低いのが現状!利用する側のママパパはもちろん、他の乗客もマークの存在を知らないことが多く、人が立っていてベビーカーが止められないことも多々あるようです。

ただ、ベビーカーで乗車することへの配慮は理解してもらいやすいため、冷ややかな視線を浴びることは少ないでしょう。

今後さらにベビーカーマークが普及するよう、鉄道会社各社の努力を願わずにはいられませんね。

(参考:国土交通省|http://www.mlit.go.jp

5、ベビーカーを電車内で畳む必要はない?!

ベビーカーで電車に乗る際の心得はお分かり頂けたと思いますが、そもそも「ベビーカーは畳まなければいけないの?」という疑問が残っている人もいるでしょう。

結論から述べると、ベビーカーを畳む必要はありません。

なぜ言い切れるかというと、国土交通省が国の方針として「ベビーカーは畳む必要なし」と定めたためです。その表れが「ベビーカーマーク」というわけですね!

数年前までは、「ベビーカーは畳んでご乗車下さい。」というアナウンスが流れることもありましたが、このような呼びかけも「原則なし」と決定しています。

このように、ベビーカーに配慮する取り組みが行われている以上、私達ママパパもより一層のマナー向上を心がけ、乗客全員が快適に過ごせるよう気づかいをする必要がありますね。

6、ベビーカーで電車に乗るとき必ず知っていきたい!ヒヤリ・ハット

ベビーカーで電車に乗る際のトラブルや事故は、絶対に避けたいですよね。「私に限って。」「自分は大丈夫。」という油断が、思わぬ惨事に繋がることもあるため、毎回最細心の注意を払うことが大切です。

(1)一瞬の隙がベビーカーの事故に繋がる

ベビーカーが絡んだ電車事故やトラブルは、他人事ではありません。中でも、大惨事に繋がってもおかしくなかった事案を、数件ご紹介します。

  • 2012年8月:電車に乗る際、1歳の男の子がベビーカーから立ち上がり転倒。電車とホームの間に落ちそうになった。ベビーカーのベルトをしていなかったことが、トラブルに繋がったとみられる。
  • 2016年4月:列車がベビーカーをドアに挟んだまま発車。列車は、ベビーカーを挟んだまま100m走行。ベビーカーに子どもが乗っていなかったことが不幸中の幸いだった。
  • 2019年12月:ベビーカーを電車に乗せようとしていたところ、運転士が気付かずドアを閉めて電車を発車させた。ベビーカーと乗っていた子どもは、約1m下の線路に落下。幸い擦り傷程度で済み、電車と接触した形跡はなかった。

いかがでしょうか?もし我が子が…と考えただけでもぞっとしますが、これらは全て実際に起きた事案です。

ベビーカーでの乗車は、一瞬の油断や隙が重大な事故に繋がりかねません。当事者意識を常にもち、安心安全な乗車を実現させましょう。

(2)安心安全な乗車のために!気を付けるべきポイント

ベビーカーでの事故やトラブルを防ぐために、私達ママパパが気を付けるべきポイントをまとめます。

  • 駆け込み乗車はしない
  • ベビーカーの座席ベルトは必ず閉める
  • 電車とホームの隙間には細心の注意を払う
  • ホームにベビーカーを止める時には、落下防止のため「ホームと並行」にしてロックを掛ける
  • ベビーカーと一緒の時には、エスカレーターは絶対に利用しない

いかがでしょうか?全て「当たり前」のことと思われがちですが、時間がなく焦っている状況では、その当たり前がずさんになってしまうこともあり得ます。

エレベーターを待つ時間がもったいない。電車に乗り遅れそう。ベルトは嫌がるから…。このようなちょっとした心の隙が、子どもを危険にさらしかねません!お子様を守れるのはママパパしかいないことを肝に銘じ、安心安全な電車移動を叶えましょう。

7、電車に乗るときのベビーカーお助けサイト

初めてベビーカーで電車に乗る際には、不安や心配がつきもの。そんな時に心強い味方になってくれるのが、「電車に乗る時のお助けサイト」です!

乗り換え時間に余裕を持たせた「経路案内」や、エレベーターや授乳室の情報など、子連れに嬉しい情報が満載のサイトをご紹介します。

(1)駅すぱあとfor pigeon.info

ベビーカー利用や子連れのママパパ向けに、乗車案内を「やさしい経路」で案内してくれるサービス。時間重視ではなく、いかに快適に乗れるかを重視して経路案内をしてくれるため、子連れ電車移動の心強い味方になってくれますよ。

(2)地下鉄全駅 バリアフリー設備掲載 バリアフリー便利帳

東京メトロと東京都交通局がまとめた、地下鉄全駅のバリアフリー設備の情報を掲載した冊子です。エレベーターや多機能トイレ情報はもちろん、バリアフリールートの整備状況なども詳しく掲載されているため、ベビーカーで利用する前に目を通しておくと安心です。

(3)HAPPY CHILD PROJECT

JR東日本がまとめた、子連れにやさしい「駅ビル・エキナカ施設」の情報が掲載されています。地域別に検索することができるため、初めて訪れる駅情報を知りたい時にも大変役立ちます。

(4)JR東日本 安心して赤ちゃんと一緒にご利用いただくために

こちらもJR東日本の公式サイトです。赤ちゃんと一緒に利用するためのお助け情報が、詳しくまとめられていますよ。

まとめ

「ベビーカー論争」が話題となっていますが、電車でのベビーカー移動は、マナーを守ればそれほど萎縮する必要はありません。

ただし、満員電車は危険で子ども自身が恐怖を感じることも多いため、出来れば避けた方がよいでしょう。

親子ともにストレスなく安心して電車に乗るためにも、時間に余裕をもった行動を心がけて下さいね。

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