「朝片付けたのにもう散らかってる…。」そんなモヤモヤした気持ちを胸に、今日もおもちゃを片付ける…。
「片付けなさい!何回言ったら分かるの!?」眉間にシワを寄せて、怒鳴る日々。
まさに私のことだ…!と思ったママもいるかもしれませんが、このような対応をしていては、小学生になっても、中学生になっても、お子様は片付けができないままかもしれません。
そこで今回は、子どもの片付け下手に効く「7つの方法」をご紹介!子どもが片付けをしない意外なワケなど、役立つ情報満載でお伝えしていきます。
片付けを巡る戦いは一体いつまで続くの?と、うんざりしている人は、是非続きをご覧下さい。
1、子どもが片付けをしないワケとは?
子どもが片付けをしないのはなぜなのか?子どもの性質に着目してみていきましょう。
(1)片付けが難しい
どうして「簡単」な片付けができないのだろう…。と思っているママパパへ。まず、「片付け=簡単」という考えは間違っています!
意外ですが、片付けは脳を沢山使う行為です。
- 空間認識能力
- 分類能力
- 取捨選択する力
- 継続し習慣にする力
など、高い能力が揃わなければ、自分から進んで片付けをすることは難しいと言われています。
考えてみて下さい。大人でも、部屋が散らかり放題。価値あるものとそうでないものの選別ができない。など、片付け下手な人が大勢いますよね?その証拠に、巷では「片付けのハウツー本」がベストセラーを記録しています。
このように、高度な能力が必要な片付けが、幼児にとって簡単なはずがありません!そのため「片づけなさい!」と怒鳴るだけでは、子どもの頭の中は「???」な状態なのです。
ポイント✔:片付けは高等テクニック!子どもにとって簡単なことではない。
(2)片付けの大切さが分かっていない
私達ママパパは、どうして片付けをするのでしょうか?
- 清潔な部屋で過ごしたいから
- 整理整頓すると心地良いから
- どこに何があるのか、きちんと把握しておきたいから
など、「生活環境を整えることの重要性」を理解しているがゆえに、片付けをしよう!という意識が生まれますよね。
ところが、このような片付けの大切さを、子どもは分かっていません!片付けが自らの利益になることを知らないため、「片付けなんてしたくない!面倒くさい!」という思考に陥ってしまうのです。
ポイント✔:子どもには「片付けの大切さ=自らの利益になる」という意識がない。
(3)遊びを中断されたくない
子どもが遊んでいると、どんどん部屋が散らかりますよね。さっき片付けたばかりなのに、もう足の踏み場もない…。そんな現状にイライラして、つい大声で「片付けなさい!」と怒鳴ってしまうママパパもいるでしょう。
しかし、子どもが集中して遊んでいる時に、それを中断して片付けをするのは至難の業。
「まだ遊びたい!」「せっかく遊んでいたのに、どうして今なの!?」と、子どもの心にフラストレーションがたまり、それが「片付けなんて大嫌い!」という感情に変わることもあるようです。
また、遊びは散らかりますが、想像力や集中力を発揮する絶好の機会でもあります。そんな時にはなるべく邪魔せず、違うタイミングで片付けをさせるべきでしょう。
ポイント✔:子どもが遊びに集中している時には、片付けをさせるべきではない。
(4)片付け方が分からない
子どもが片付けに見向きもしないのは、そもそも「片付けの方法」を知らないことが原因かもしれません。
- いつ片付けをするのか?
- 何をどこにしまうのか?
など、片付けの基本を知らなければ、いくら「片付けなさい!」と怒鳴っても、子どもが言うことをきいてくれるはずがありません。
突然ですが、あなたは整理整頓が得意ですか?
一概には言えませんが、「子どもが全然片付けをしない!」と息巻いているママパパの中には、ご自身が片付け下手という人も多いようです。
その場合、子どもに片付け方を教える以前に、ママパパ自身がうまく片付ける方法を知らない!ということも考えられます。
「自分が片付け下手だから、我が子もお片付けが苦手なんだ…。」と落ち込んでいる人もご安心下さいね。
次でご紹介する「子どもの片付け下手がなおる7つの方法」を、是非ご自身でもお試しください!きっと、家の中がスッキリすること間違いありません!
ポイント✔:子どもに片付けの方法を教えよう。片付け下手なママパパは、子どもと一緒に片付けのやり方を覚えよう!
2、これで解決!子どもの片付け下手をなおす7つの方法
片付け下手の原因があるなら、答えもある!ここでは、子どもの片付け下手をなおす7つの方法をご紹介していきます。
(1)「収納システム」を決めよう
あなたのご家庭では、「何を」「どこに」「どんな風に」なおすのか、整理整頓の決まりがありますか?
このような決まりを、クリエイティブキッズでは「収納システム」と呼ぶこととしており、この「収納システム」を決めることこそが、片付け上手になる近道だと考えています。
- 子どもが全く片付けをしないのは、私の片付け下手が原因かもしれない。
- そう言えば、我が家には整理整頓の決まりがない…。
- 子どもに片付けを指導する以前に、教えるための「ルール」が存在しない!
- 子どもが片付けのやり方を分かっていないようだ。
以上に心当たりがある方は、まずは整理整頓のベースとなる「収納システム」を決めることから始めましょう。
収納システムの決め方は、「片付け上手な子になるコツとは?おもちゃの「収納システム」を作ろう」で詳しくご紹介しています。是非併せてご覧下さい。
(2)家族で片付けのルールを共有しよう
収納システムが決まったら、家族全員でルールを共有することが大切です。
収納システムの詳細をお子様やパートナーにも丁寧に話し、それを守ることの大切さを伝えましょう。
家族全員で片付けの意識を高め、片付けを習慣にすることを目指して下さいね!
(3)片付けが楽しくなる工夫を!
子どもが片付けに対して強い苦手意識を抱いており、頑なに片付けをしようとしない。そんな時には、違う視点で片付けを捉え、「片付け=楽しいもの!」ということを教えてあげることが大切です。
- 「片付けタイム」には音楽をかけ、楽しい雰囲気作りをする
- 「片付け競争」など、ゲームをクリアする感覚で片付けにチャレンジさせる
- 片付けができたら「ご褒美シール」を渡す
- 「片付けポイント」を貯めると、オヤツ1つと交換できる
など、楽しんで片付けができる工夫をしましょう!
(4)片付けの大切さを伝える
工夫の成果が出て片付けが板についてきたら、「片付けの大切さ」を教えるのもポイントです。
- 最近〇〇君が片付けをしているから、お部屋が気持ちいいね!
- 部屋がきれいだと、スッキリした気持ちで宿題もはかどるね!
など、清潔にすることは自分に利益があること、生活環境を整えることは素晴らしいことなどを伝えてあげましょう。
(5)年齢に合わせた片付けを任せる
1歳~2歳の子におもちゃを全て片付けさせようとしても、なかなか難しいですよね。
子どもが上手に片付けを覚えるには、年齢に合った片付けを任せるのがコツですよ。
①1歳~2歳頃
ママパパと一緒に片付けを楽しむ。「このブロックを集めてくれる?」「絵本を本棚にしまおうね。」など、様子を見ながら簡単な指示を出す。
②3歳~6歳
「収納システム」を守る。散らかったおもちゃを分類し、正しい位置に戻す習慣をつける。
③小学生
「収納システム」を守ることが日常化し、自分の物を取捨選択する能力を身に付ける。価値あるものとそうでないものを、自らの力で分類できることを目指す。
いかがでしょうか?幼い子には分かりやすいよう細かく指示を出し、徐々に「収納システム」を守ることを習慣にしていきましょう。
(6)とにかく褒めよう
子どもにとって、ママパパに褒められるのは何よりの喜び!褒められた時の誇らしげな表情が、それを物語っていますよね。
子どもが上手に片付けをした時には大袈裟なくらい褒め、片付けが気持ち良いことを感じさせてあげましょう。
その繰り返しが片付けを上達させるのはもちろん、お子様の自尊心も育みます。
(7)約束を決めよう
遊びに夢中で片付けをする間もない!そんな状態を避けるには「約束」を決めるのが効果的。
- 〇時になったら片付ける
- お風呂が終わって寝る前は、片付けタイムにする
など、「習慣型の約束」があれば、片付けがルーティーンになりやすくおすすめです!
また、「紙コップに水を入れて遊びたい。」「粘土と絵具で遊びたい!」など、子どもがちょっと特別な遊びをしたがる時もありますよね。
「散らかるから今度にして!」と、思わず拒否したくなりますが、そんな時には、「単発型の約束」をさせるのが効果てきめん!
散らかる遊びもOK!その代わり、必ず自分で片づけてね。と約束すれば、子どもは希望の遊びを楽しむことができ、ママはその後の後片付けに四苦八苦することもありません。
3、子どもを片付け下手にさせる!ママパパのNG行動
子どもの片付け下手をなおす「7つの方法」はお分かり頂けたところで、子どもを片付け下手にさせてしまうかもしれない、ママパパのNG行動をみていきましょう。
自分の行動は大丈夫か?今一度振り返ってみて下さい。
(1)一方的な命令
「片付けなさい!」とひたすら大声で怒鳴っているママパパはいませんか?
大声で威圧して命令を通す方法は、最初は効果があるかもしれません。
しかし、これでは「なぜ片付ける必要があるのか?」が分からないため、根本的に片付け下手をなおすことはできません。
怒鳴られることに慣れてくると、言うことをきかないばかりか、「うるさい!」など、反抗的な態度を示すことにもなりかねないのです。
(2)片付けに一貫性がない
お子様に出す「片付けの指示」は一貫性がありますか?
- 片付けを厳しく指導することもあれば、「まぁいっか」とほったらかしの時もある
- ママは片付けに厳しいが、パパは散らかし放題でも注意しない
このような状況では子どもが混乱するため、片付けを習慣化することが難しいでしょう。
特に、片付けの指揮を執るママパパの意識はきちんと統一すべきです!収納方法の決まりはもちろん、片付けにまつわる「意識」を家族で統一し、片付けを習慣にすることを目指しましょう。
(3)片付けのサポートを全くしない
先ほどお伝えしたように、幼児や片づけ下手な子には、ママパパのサポートが不可欠です。
- 片付けなさい!と言うだけで、片付けの具体的な方法を教えていない。
- どこに何をどんな風に収納するのか?全くお膳立てしていない
これでは、子どもは片付け方が分からず混乱するばかりです。
まずは収納システムをきちんと決め、手助けをしながら徐々に自立した片付けができるよう見守りましょう。
4、怒鳴りたくなった時の【言い換え術】
散らかった部屋…。なかなか言うことをきいてくれない子ども達…。そんな状況を目の前にすると、怒鳴るのはNGと分かっていても、思わず声を荒げてしまうこともありますよね。
そんな時には3秒立ち止まり、以下の【言い換え術】を試しましょう!
- 「片付けなさい!」➡「一緒に片付けよう」
こちらは、「命令」を「共有」に変化させた言い換えです。強制ではなく、ママパパと一緒に片付けができるため、安心感をもって片付けに取り組むことができますよ。
- 「片付けないなら、このおもちゃ捨てるよ!」➡「片付けてないね。おもちゃが可哀そうだなぁ。」
こちらは、おもちゃを擬人化して子どもの心に訴えかける作戦です!「捨てるよ!」と言うと喚き散らしますが、「おもちゃが可哀そう。」と言うと、素直に片づける子が多いようです。
- 「○○君は全然片付けてないね。お姉ちゃんの方が偉いじゃない!」➡「お姉ちゃんが片付けチャンピオンになりそう!○○君もがんばれー!」
こちらは、「兄弟の比較」を「競争ゲーム」にすり替えて楽しい雰囲気を作る言い換えです。
子ども同士を比較すると、「ありのままでは愛されない」という意識が、子どもに芽生えることがあるようです。
このような場合は現状を述べるに留め、応戦してあげることを意識しましょう。
まとめ
子どもが片付けをしないのには理由があり、解決方法が存在することも分かりましたね。
「7つの方法」のいずれかは、必ずあなたのお子様にも合うはずです!
是非、人としての基本である「片付け」を幼い頃から習慣にし、たくましく生活するための糧を育んであげて下さいね。
趣味は薬膳料理とヨガ。
よく食べよく寝る元気いっぱいの息子(3歳)のママ。
かわいいけれどいつも足にまとわりついてくる甘えん坊の息子の将来が心配。
あと仕事と育児で毎日がいっぱいいっぱい。
きちんと料理や掃除をしたいのに家事の時間が確保できないのが悩み。