「入園」は、子どもが社会へ飛び出す第一歩。これまで家庭の中だけで生活していた子も、3歳から年少さんとして集団生活が始まります。
「うちの子、大丈夫かな…?」と心配しているママパパもいるかもしれませんが、備えあれば憂いなし!今回は、幼稚園までに準備すべきことを、【生活・学習・運動】に分けてお伝えしていきます。
先輩ママ達が、「こうしておいてよかった!」と感じた点はもちろん、「あの時、こうしていれば…。」と、後悔したポイントもご紹介していきますよ。
- 入園までにどんなことができれば安心なの?
- 集団生活で困らないために家庭ですべきことって何?
- 入園を控えているのにトイトレが完了していない…。大丈夫?
このような疑問がある方は、是非続きをお読み下さい。
目次
1、幼稚園の1日の流れ
幼稚園生活が始まると、1日の流れはどう変化するのでしょうか?
こちらの図は、年少さんを想定した幼稚園生活のスケジュールを表したものです。(※あくまで一例のため、全ての幼稚園がこの通りではありません。)
ママパパは6時代に起床し朝の支度をスタート。子どもは7時半には起きて、朝ごはん・着替え・歯磨きなどをするのですが…入園したてのころは、全くスムーズにいきません!
ご飯を食べるのにもグズグズ…。着替えるのもダラダラ…。結局、最後は怒鳴って急かして、バタバタ家を出発する!という人も少なくないようです。
登園後は、皆で朝の会をしてからトイレを済ませ、室内遊びや外遊びの活動を行います。その後、12時前後から昼食タイムに入り、給食やお弁当を食べます。お弁当の場合好きな物を入れることができますが、給食の場合は「好き嫌いが多くて心配…。」という人も多くいます。
- 食べ物のありがたみを知る
- 好き嫌いなく食べる
- 食事のマナーを学ぶ
- 決められた時間内で食事を終わらせる
など、幼稚園での昼食は、「食育」の面でも大変重要な意味を持っています。
また、午後は自由遊びがメインの園も多く、友達や先生とコミュニケーションをとる大切な時間になっているようです。
このように、家を出てから5~6時間程度を、ママパパのいない幼稚園で過ごす子ども達。排泄・遊び・集団行動・食事など、全てを子ども自身で行うことに、「今のままで本当に大丈夫かな…。」と不安になっている人もいるでしょう。
そこで次では、園生活をスムーズにスタートするために、入園を迎えるまでにできるようになりたいことをまとめました。先輩ママパパのリアルな意見は必見です!
2、入園までにできるようになりたい13のこと
入園までにこれができれば心配なし!頼れる先輩ママ達の意見をみていきましょう。
(1)生活編
①挨拶ができる
「おはようございます。」、「こんにちは。」、「さようなら。」などの挨拶は、生活の基本!幼稚園という「子ども社会」に飛び出す前に、是非身につけておきたい習慣です。
挨拶を交わすだけで友達ができたり、先生に顔を覚えてもらえたり、時には人見知りがなおることもあります。
是非、ママパパは普段の生活で率先して挨拶をし、子どものお手本になってあげましょう!
【先輩ママの声】
- 息子が入園した幼稚園は、挨拶が盛んに行われています。園内で他の保護者とすれ違ったら、みなさん「こんにちは!」と気持ちの良い挨拶をしてくれることに驚きました。このような保護者の姿を見てか、子ども達もとても大きな声であいさつができます。明るく元気な幼稚園の雰囲気は、挨拶から生まれているんだなぁ。と思うほどです!(34歳・年少・男の子のママ)
②自分の名前が言える・返事ができる
「自分の名前」と「お返事」は、入園して一番にすることです!入園式では、自分の名前を呼ばれて返事をし、自己紹介で名前を言うこともあります。
是非お家で、「お返事」と「名前を言う練習」をしてから入園式に臨みましょう!
【先輩ママの声】
- 「入園式ではお返事をするシーンがある。」と、事前に聞いていたので、前日に入園式ごっこをして練習しました!当日は、大きな声で返事をすることができました。(32歳・年少・男の子のママ)
③着替えができる
幼稚園生活が始まると、毎朝の支度に手こずる人が大勢います!その中でも特に困るのが、「ダラダラして全然着替えてくれない!」ということでしょう。
10分前に「着替えてね!」と洋服を渡したのに、振り返るとパジャマ姿のまま!時間がない朝は、「何してるの!?早く着替えなさい!」と、思わず怒鳴ってしまうことも数知れず…。
そうならないためにも、是非、入園前の時間がたっぷりある時期に、自分で着替える習慣を身につけましょう!着替えは手先を使うので、知育にも良い作業ですよ。
【先輩ママの声】
- 入園前に一通り着替えは練習しましたが、意外な盲点がありました!それは、【幼稚園の制服】です!制服を受け取ってから、慌ててスナップボタンの練習をしましたよ。(29歳・年中・男の子のママ)
④自分で食べられる
幼稚園の昼食は楽しいものですが、子どもにとっては試練にもなる時間です。
- 好き嫌いなく食べる
- 自分で食べ物を口に運ぶ
- お箸・スプーン・フォークなどを正しく使う
- 時間内に食べ終わる
など、3歳の子どもにとっては大変なことも多いです。
入園時に完璧にできている必要はありませんが、家庭でスプーン・フォークなどの使い方や食事マナーを教えてあげましょう。
【先輩ママの声】
- 娘の幼稚園はお弁当持参なのですが、ほとんど毎日残していました…。そんな時、「お母さん、お弁当箱をかなり小さいものに変えてみてはどうでしょう?完食する喜びを分かってもらいたくて!」と、先生からアドバイスをいただきました。この作戦は見事成功!徐々にお弁当箱を大きくし、今では普通サイズを完食しています。(36歳・年長・女の子のママ)
⑤トイレに行くことができる
入園の条件に「トイレトレーニングの完了」が含まれている幼稚園は、実は少ないです。多くの園では集団でトイレに行く時間を設けており、トイトレが完璧に終わっていない子も、徐々に一人でトイレに行けるよう促してくれます。
しかし、それにかまけて「入園まで一切トイトレをしない!」というのは良くありません。幼稚園はトイトレの最終段階というイメージで、家庭でもオムツを外す練習をしましょう。
【先輩ママの声】
- 娘は3月生まれだったため、入園時にはおむつが外れていませんでした。私も「3月生まれだし仕方ない。」と、どこか諦めモードで積極的にトイトレをしていなかったんです。でも、入園してみてビックリ…。うちの子以外ほとんどトイレに行くことができるようで、かなり焦りました。(37歳・年少・女の子のママ)
⑥友達と一緒に遊べる
入園前にも、積極的に友達と触れ合う環境を作ってあげましょう。
- 公園や児童館へ出向き他の子と関わりを持つ
- 幼稚園のプレ保育に参加する
- 参加型ワークショップに参加する
など、自分以外の子どもと触れ合うことで、幼稚園でスムーズに友達と関われるようにしてあげましょう。
【先輩ママの声】
- うちは一人っ子で、おまけに転勤族。知り合いがいないため、息子は入園までほぼ私以外の人と関わりがありませんでした。そのため、入園当初は沢山の友達に圧倒され、しばらく幼稚園に行きたがりませんでした。入園前に他の子と関わりを持たせてあげるべきだった…。と少し後悔しています。(28歳・年少・男の子のママ)
⑦母子分離が進んでいる
幼稚園に通い始めて初めてママと離れる場合、「毎朝泣いて大変。」、「ママと離れたがらず、幼稚園の前で押し問答!」など、大変な思いをしている人も少なくありません。
毎朝泣かれると親も大変ですが、何より、急に母子分離を強いられる子どもにも負担がかかります。
できれば、入園予定の幼稚園の「プレ保育」に通い、母子分離を促しましょう。
- ママは必ず迎えに来る
- 幼稚園は楽しい
ということが理解できれば、スムーズに幼稚園に通うことができるはずです。
【先輩ママの声】
- 幼稚園のプレ保育に欠かさず通い、安心して通えるよう慣れさせました!おかげで上級生にも入園時から覚えてもらえていて、かわいがってもらいました。(31歳・年中・男の子のママ)
⑧規則正しい生活ができる
規則正しい生活は、幼稚園生活の基本中の基本!入園する前から規則正しい生活を心がけ、子どもが元気に幼稚園生活を送れるようサポートしてあげましょう!
しかし、いくら規則正しい生活をしていても、入園当初は生活リズムを作るのに苦労するものです。【園で疲れてお昼寝→夜更かし→朝起きられない】という悪循環が生まれてしまうこともあるため、入園当初は特に気を遣わなければいけません。
- 夕食時間を繰り上げて早めに寝かせる
- 園から帰宅したらすぐにお風呂に入れる
など、途中で寝ないよう工夫しましょう。
【先輩ママの声】
- 入園当初は、夕飯を食べながら寝てしまい、お腹がすいて夜中に起きてくるということが何度かありました!眠りそうになったらテレビを見せたり、中途半端な時間に寝ないようにと四苦八苦しました…。(38歳・年長・男の子のママ)
(2)学習編
①鉛筆やクレヨンを持つ
鉛筆やクレヨンを正しく持つ練習は、入園前から家庭で練習しておくのがおすすめです!
幼稚園では絵を描いたり線書きの練習をしたり、年少さんから鉛筆やクレヨンを持つ取り組みが始まります。家で練習しておけば、書くことに苦手意識を持つことなく楽しめますよ!
【先輩ママの声】
- 一般的なのびのび系の幼稚園でしたが、参観に行くと、年少なのにクレヨンを正しい持ち方で使っている子が結構いました。「みんな家でやってるんだ!」と思い、その日から家庭で教えました!(28歳・年長・女の子のママ)
②椅子に座ることができる
椅子に座って先生の話を聞くことも、幼稚園生活では重要です。もちろん、最初から集中して座れる子は少ないですが、徐々に慣れるよう家庭でも練習してみましょう。
ドリルなどの座学を取り入れるのも、集中力を育むのにおすすめです。まずは、【年齢+1分】じっと座っておけることを目標にしてみましょう!
【先輩ママの声】
- お勉強に力を入れている園に入園予定だったので、入園前から座学は意識しました。入園すると、足し算引き算ができるのは当たり前!という雰囲気だったので、家庭学習をしていてよかったと感じました。勉強は幼稚園に丸投げ!という家庭は、途中でついて行けずやめていきました。(42歳・年長・男の子のママ)
③ハサミやのりを使う
幼稚園では、ハサミもどんどん使います!「ハサミは危ないから使っちゃダメ!」と思う人がいるかもしれませんが、ハサミは手先の巧緻性を育むのにピッタリな取り組みです。
親が横について教えれば安全に使うことができるため、家庭でも是非練習してみましょう。直線切りから始め、曲線やジグザグも切ることができるようになれば、幼稚園でも困らないでしょう。
【先輩ママの声】
- 何となく「ハサミは危ない!」と思い、触らせていませんでした。幼稚園でも「年少のうちは使わないだろう。」と考えていたんですが、実際は違いました…。まわりには上手に使える子もいたので、慌てて家で練習しました。(32歳・年少・男の子のママ)
(3)運動編
①走る・歩く
走ったり歩いたりする基本的な運動は、日常生活で意識して取り入れましょう。
幼稚園に入園すると、毎朝バス停まで歩いたり、園庭を走り回ったり、意外に基礎体力を使います!入園前も家に閉じこもるのではなく、積極的に屋外で体を動かしましょう。
【先輩ママの声】
- 基礎体力がある子の方が、生活リズムが作りやすいと思います。私の子は2歳から体操教室に通っていたからか?入園後も寝落ちすることなく、いつものペースで生活することができました!(34歳・年中・男の子のママ)
②バランス運動やボール遊び
幼稚園では様々な運動遊びをしますが、
- ボールを片手で投げられない
- 片足でケンケンができない
- 平均台をまっすぐ歩くことができない
など、運動能力が低い子が増えているそうです。
「3歳は運動能力の分かれ道」とも言われています。是非入園前から運動を取り入れ、お子様の体力作りを行いましょう。バランス運動やボール遊びは、子どもの運動に最適ですよ。
【先輩ママの声】
- 自分が運動嫌いなこともあり、子どもには積極的に運動をさせませんでした。入園時から「他の子より運動が苦手かも…。」と感じていましたが、特段対策もせず年長さんに…。運動会も嫌がりますし、「私は運動が苦手。」といつも言っているので、もっと早く対処してあげれば…。と後悔しています。(42歳・年長・女の子のママ)
3、親子共通なのは「心」の準備!
「入園までにすべきこと」を沢山紹介しましたが、親子ともに「心」の準備も忘れてはいけません。
初めての幼稚園は緊張しますが、親子ともに学びのある素晴らしい3年間が過ごせます。
- 幼稚園が楽しいところ!と子どもに理解させる
- 幼稚園が楽しみになるような声かけをする
- お友達と遊べることの素晴らしさを伝える
など、これからの園生活に、希望を感じるようなイメージを持たせましょう。
そして、ママパパも思い切り幼稚園生活を楽しんでください!
お友達とのトラブルなど、時には幼稚園が嫌になる出来事もあるでしょう。しかし、親は選んだ幼稚園の教育方針や先生を信頼し、園と協力して子どもを育てることが大切です。
まとめ
「入園までにすべきこと」に、特別なことは一切ありません。毎日の生活の中で少しずつと練習すれば、入園までに十分間に合います。
「うちの子はまだできない!」と焦るのではなく、親子一緒に楽しく取り組みましょう!
3歳と6歳の子を持つママライター。子ども達を「食うに困らない人間」に育てるべく、0歳から様々な幼児教育を実践!その効果が出ているかはさて置き…育児と仕事に全力投球中の30代です。夫と家事全般の優先順位が下がる一方なのが悩みの種。