生活・ケア・しつけ

子どもの乳歯の虫歯を未然に防げごう!たった5つの対策

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

子どもの歯が生え揃って心配になるのが、虫歯のリスク。

きちんと磨いてあげていたつもりでも、歯が痛い!などと言われるとドキッとしたり、仕上げ磨きの際に「あれ?!黒い点!もしかして虫歯?!」と、ぞっとしてしまった経験がある先輩ママパパも多いようです。

ここでは、子どもが虫歯になる原因や、虫歯を防ぐための対策などをご紹介していきます!

健康歯は一生もの!子どもの頃からの正しいケアが、将来の歯の健康を左右すると言っても過言ではありません。

我が子が、歳をとっても健康な歯が維持できるよう、ママパパは正しい虫歯の知識を持ち、子どものデンタルケアをサポートしてあげましょう!

1、小さい子どもの歯は虫歯になりやすい?その理由は?

子どもの乳歯は虫歯になりやすいという話を、聞いたこともあるママパパもいると思いますが、それは本当なのでしょうか?

乳歯と永久歯の違いに着目し、詳しくご紹介します。

(1)乳歯は虫歯になりやすい!

乳歯は永久歯に比べ、虫歯になりやすいことが分かっています!

乳歯と永久歯は同じ「歯」ですが、その構造は大きく異なり、それが虫歯のなりやすさに影響していると言われています

では、具体的にどのような違いがあるのでしょうか?

(2)乳歯は永久歯に比べて○○が薄い

歯の表面部分のエナメル質は、人体の中で一番固い組織と言われ、歯の内部の「象牙質」や「神経」を守ってくれています。

実はこのバリアの役割をするエナメル質、乳歯は永久歯の半分程度しかないのです!

そのため、エナメル質が溶けると、乳歯の虫歯はあっという間に内部にまで進行するのです!

(3)乳歯は○○の割合が多い

乳歯は永久歯に比べ、歯の神経が占める割合が多いのも特徴です。これは、乳歯が永久歯へ生え変わる際、乳歯の根を溶かすためだと言われています。

そのためエナメル質が溶けると、虫歯が神経に達するのが早く、痛みが出やすいのも特徴です。

(4)溝で汚れにブラシが届きにくい

乳歯の奥歯は、永久歯と比較して溝が多いという特徴があります。

そのため、溝に食べかすや歯垢などの汚れが蓄積しやすく、虫歯になるリスクが高まります。

さらに、子どもが自分で歯磨きする場合は注意しましょう!

子どもは手の関節が発達途中なため、口の奥まで歯ブラシを届かせるのが難しいと言われています。そのため、特に奥歯は磨き残しが多くあり、それが虫歯の原因になってしまうのです。

2、おうちでできる、子どもの乳歯の虫歯を未然に防ぐ5つの対策

(1)ママパパが仕上げ磨きをする

だんだんと自分で歯を磨く練習を進めたいものの、小さな子どもが完璧に歯磨きするのは、まだ難しいです。

磨き残しによって、虫歯の原因となる「歯垢」が蓄積され、気付いた時には虫歯がかなり進行していたという例も少なくありません。

そんな事態を防ぐために、1日1回ママパパが仕上げ磨きをしてあげるのを習慣にしましょう。子どもが磨き残した奥歯の汚れも、ママパパがきれいにしてあげることができますよ。

仕上げ磨きのベストなタイミングは「就寝前」。就寝中は唾液の分泌が減り、自浄作用が弱まるため、虫歯のリスクが高まります。そのため、寝る前に仕上げ磨きを徹底し、汚れをきれいに落としてあげると虫歯予防に効果的ですよ。

(2)歯石の見える染め出し液を使用する

歯垢染め出し液は、歯に付着している歯垢を赤く染め出す液体です。歯科医院で、一度は経験したことがあるママパパも多いと思います。

歯垢染め出し液を使えば、子どもにも磨き残しが一目で分かります!毎回使わなくても、磨き残しがある部分や上手に磨けている部分が目で見てわかります。

子ども用の歯垢染め出し液が市販されていますのでご紹介します。

①こどもハミガキ上手 いちご味 価格:¥606

出典:Amazon

子どもが好きないちご味の歯垢染め出し液。歯の汚れを目の当たりにし、進んで歯磨きをするようになった子もいるようです!

歯垢染め出し液を何度か使えば、いつも磨き残している部分が把握でき、毎日の歯磨きで意識して磨くことができるようになります!

歯垢染め出し液を使用する際の詳しいポイントなどは、「子ども・歯磨き」の記事をご覧ください。

(3)歯科の定期検診を受ける

最近では、虫歯予防のために歯科で定期健診を受ける「予防歯科」が、一般的になりつつあります。

子どもの歯が生え始めたら、小児歯科を受診するのが理想のタイミングです!

また、子どもと大人では、診察台や器具、治療法なども異なります。子どもの扱いに慣れている「小児歯科」を選ぶと安心ですよ。

小児歯科の定期健診では、

  • 歯石除去
  • フッ素塗布
  • シーラント(予め奥歯の溝を埋め、虫歯を未然に防止する処置)
  • 歯並びのチェック
  • 食事・間食、歯磨き指導

など、子どもの歯の状態に合わせて様々な処置をしてもらえる他、食事や間食の仕方、正しい歯磨き方法なども指導してもらえます。

3ヶ月に1回の頻度で歯科検診にいくのが推奨されています

(4)食後に歯磨きの習慣を!

虫歯は、「糖」を栄養分として酸を出し、その影響でやがて歯を溶かします。これが虫歯の仕組みです。

私達の食事と糖は切っても切り離せない関係です。そのうえ、この糖が口の中にとどまっている状態が長ければ長いほど、虫歯のリスクも上がります。

糖を含む食べかすを食後すぐにきれいに掃除することで、虫歯を効果的に予防することができます

毎食後歯磨きするのが理想ですが、難しい場合もあるでしょう。そんな時は、ママパパが1日1回の仕上げ磨きを丁寧にすることで、フォローしてあげましょう!

(5)間食の回数を減らす

虫歯になる理由として多いのが、歯磨きだけでなく「だらだらと食べ」ることもあげられます

食事後、間食をだらだらと食べ続けると、糖が長い時間口内に残ります。この糖をエサにして虫歯菌が酸を作り、酸性の状態が長く続くと歯に穴が開いて虫歯になってしまいます。

おやつは1日回数と時間を決めて規則正しく食べ、何回もだらだらと食べ続けることをやめるだけでも、虫歯は防げます。

3、子供が虫歯になりやすい時期

(1)生え始め、生え変わりの時

乳歯が永久歯に生え変わるタイミングの6歳頃は、虫歯に注意が必要です!

この時期は、乳歯が抜けた影響でかみ合わせが悪いため、歯がすり合うことができず、結果として食べかすが歯の表面に残りやすい状態です。

さらに、サイズの異なる乳歯と永久歯が混在するため、隙間や段差など歯ブラシが届かない箇所に汚れが溜り、虫歯の格好の住家になってしまうのです!

子どもの乳歯と永久歯の状態をチェックし、磨き残しがありそうな部分は歯垢染め出し液などを使い、念入りに仕上げ磨きをしてあげましょう!

(2)親と同じものを食べ始めた時

生まれたばかりの赤ちゃんの口内には、虫歯菌はいません。

成長するにつれ親と同じものを食べ始めると、お箸やコップの共有が原因で、大人の虫歯菌が子どもに移ってしまいます

ママだけが気を付けるのではなく、パパや親戚にも広く周知し、皆に協力してもらいましょう!

(3)「歯磨き自立」した時

自分で歯磨きができるようになり、ママパパの仕上げ磨きが必要なくなった頃、虫歯のリスクが高まると言われています。

我が子が、自分で歯磨きができるようになるのは喜ばしいことです。しかし、まだまだ大人と比べて手先の器用さは未熟なので、任せっきりだといつの間にか虫歯が酷くなっていることも。

歯磨き自立をした後も、定期的に子どもの歯をチェックし、磨き残しがあるようなら、仕上げ磨きや磨き方の指導を受けさせましょう。小学校卒業するくらいまで、仕上げ磨きをしてあげられると理想的ですよ。

4、どこが虫歯になりやすい?

(1)奥歯の噛み合わせ

(出典:http://www.gvbdo.com

乳歯の奥歯は、溝が多いため歯垢が溜まりやすく、そのうえ磨き残しが多いため、虫歯になるリスクが高いです

乳歯の奥歯の虫歯を防ぐには、仕上げ磨きできちんと磨く他、「シーラント」という処置を小児歯科で行うことも有効です。

シーラントとは、奥歯の溝が深く汚れが溜りやすいと判断された場合、歯科医が溝を埋めてくれる処置です。

気になる場合は、小児歯科で相談してみましょう!

(2)歯ぐきの境目

(出典:http://www.jspd.or.jp

歯茎の境目も、虫歯になりやすい箇所です。

写真のように、歯茎の境目に最初は白い線が現れます。これは「白斑(はくはん)」と呼ばれる虫歯のなりかけで、唾液による自浄作用の効果が届きにくい前歯の歯茎の境目に多く見られるようです。

写真の乳歯は、生後8ヶ月の頃にははっきりと白斑ができていますが、2歳の頃には消失していることが分かりますね。

白斑を放置すれば、いずれ茶色く変色し本格的な虫歯になります

我が子の歯に白斑を見つけた場合は、放置せずに小児歯科医に相談しましょう!

(3)歯と歯の間

(出典:https://hanoblog.com

歯ブラシで取り切れなかった歯と歯の間の食べかすを放置すると、虫歯菌の栄養分となり、やがて虫歯になるのはよく知られています。

歯と歯の間を掃除するには「デンタルフロス」を使いましょう!

子ども用のデンタルフロスも販売されています。ぜひ、日々の仕上げ磨きに取り入れてみることをおすすめします!

①子供用フロスちゃん 1パック(20本入)価格:¥400

出典:Amazon

子どもの口に合う小さなデンタルフロス。危険が少ない丸い形状で安心です。

5、年齢別!虫歯にならない正しい歯磨きとは?

子どもの成長に合わせ、歯磨きの仕方や気を付ける点も変化します。子どもの年齢別に歯磨きについて詳しくお伝えします。

(1)歯の生え始め〜6歳までの子供

6歳頃までの子どもの歯磨きで、1番大切なのは「歯磨きを嫌わず習慣にすること」です

歯磨きに慣れさせるには、歯が生え始めた早い段階から、本格的な歯磨きの練習をすることが近道!

下の歯が2本生え始めたら、綿棒やガーゼで優しく拭いてあげ、口の中に物が入ることに慣れさせましょう!

乳歯が生え揃う3歳前後までに、歯磨きや仕上げ磨きを嫌がらずにスムーズに行えるのが理想です。

離乳食を始める頃から、ご飯の後は歯ブラシしよう!と習慣つけると、その後スムーズに食後の歯磨きが習慣づきますよ。

(2)小学校に上がったら

小学生になると「6歳臼歯」が生え始める他、乳歯が抜け永久歯が生えてきます。

この頃は、虫歯になりやすい時期でもあるため、念入りな歯磨きが欠かせません。子ども自身による丁寧な歯磨きや、歯垢染め出し液を使った丁寧なブラッシングを心がけましょう!

さらに仕上げ磨きの徹底が重要ですが、嫌がることも多々あると思います。そんな時は、小児歯科に連れて行ってみましょう!

小児歯科では、子どもに分かりやすく歯磨き指導をしてくれます。親ではない第三者から歯磨き指導を受けることで、素直に実践できる場合もあるようです。

また、仕上げ磨きが痛いなど、子どもが歯磨きを嫌がる理由が見つかるかもしれませんよ。

長期的に健康な歯を保つには、子ども自身にデンタルケアの重要性を学んでもらうことが大切なのです

(3)歯磨き自立した後は?

子どもが歯磨き自立するのは、何歳くらいなのでしょうか?

先輩ママの口コミをチェックしてみましょう!

一人で磨きだしたのは2才後半で仕上げ磨きは親がしています。一人できれいに磨けるのは手先の器用さからいうと小学校高学年くらいだそうです。歯医者さんが言っていました。だからなるべく小学校のうちは親が仕上げ磨きしてあげるのがいいそうです。夜1回質の良い歯磨きをするのが一番いいそうですよ。”

出典:Yahoo!知恵袋

一人で磨けますけど、私が磨いてます。現在8歳です
歯並びが悪くて子供だけじゃ隅々まで磨ききれてないだろうし、、、、虫歯が気になるので。。。。”

出典:Yahoo!知恵袋

“うーん…ひとりで磨けるようになったのは年中さんくらいからだったかな。
でも、いま8歳ですけど、夜の仕上げ磨きはまだ親がしていますよ。お友達の歯科衛生士さんから「嫌がらなければ何歳まででもやってあげて」と言われたので。”

出典:Yahoo!知恵袋

皆さん、一人で磨けるようになっても、仕上げ磨きはしているようですね。小学生でも、ママが磨いてあげているケースもあるようです。

3歳頃には「一応」一人で歯磨きができるようになる子どもが多いようですが、3歳の歯磨きはまだ拙く、とてもきれいに磨けているとは言えません。

歯磨き自立した後も、子どもがうまく磨けるようになるまで、仕上げ磨きやお口のチェックをしてあげましょう。

また、小児歯科での健診も定期的に行い、虫歯以外の子どもの歯並びなどについてアドバイスしてもらうことも、将来の子どもの歯にとって大切なことです!

※子どもが歯磨きを好きになる具体的な方法は、「歯磨きタイムが楽しい!親子でできる子供の歯磨きテクニック6選」で詳しく紹介しています。是非こちらも合わせてお読みください。

6、虫歯になってしまったら?

仕上げ磨きを頑張っていたつもりでも、虫歯ができてしまうことはあります。

子どもの虫歯に気付いたらできるだけ早く小児歯科を受診し、適切な治療を受けましょう。

とは言え、歯科医院が嫌いな子どもは少なくないため、

「絶対に行きたくない!」

と、激しく拒む子ども子もいるでしょう。

そんな時、

「全然痛くないから大丈夫よ!」

「歯医者さんは怖くないよ!優しいよ!」

このような声掛けをした経験はありませんか?

実は、このような声掛けは全くの逆効果!子どもには「痛い」「怖い」というワードがだけが強調され、ますます受診を拒むこともあるのです

「歯医者さんで、悪い虫歯を退治してもらおう!」

「歯医者さんに行けば、お口がピカピカになるから頑張ろう!」

など、歯医者に行く理由を正しく伝え、頑張れば歯がきれいになるという結果をよく話して聞かせましょう。

また、歯科医院によっては、痛みや不安を解消する方法を採用している医院もあります。

特に「笑気麻酔」は、ガスを吸入することでリラックスした状態で治療が受けられるため、小児歯科で採用されている方法です。

また、最新の虫歯治療として「レーザー治療 」を採用している医院もあります。

レーザー治療は、永久歯の小さな虫歯や乳歯の虫歯に有効な治療法です。

「ウィーン」と削るドリルの音がなく、痛みも少ないため、子どもが不安感を感じにくいというメリットがあります。(レーザー照射で虫歯が治るのではなく、ドリル同様「歯を削る」という行為に変わりはありません。)

保険適応範囲内のレーザー治療を行っている小児歯科もあるため、受診してみるのも良いでしょう。ただし、使用するレーザーや治療法により、保険適応範囲が変化する場合があるため、詳しくは歯科医師に相談しましょう。

7、乳歯も油断しないで!乳歯が虫歯になった時のデメリット

「乳歯は生え変わるから、少々虫歯になっても大丈夫かな?」

というのは、誤りです。

乳歯の虫歯を放置しておくと、将来様々なリスクがあることをご存知でしょうか?

乳歯は、食べ物を噛み砕く役割ももちろんありますが、永久歯が生える場所の確保や、永久歯を正しい位置に誘導する大切な役割も担っています。

ところが、酷い虫歯で乳歯が早期に抜けた場合、抜けた歯の両隣の歯が倒れこみ、永久歯が入るスペースが狭くなる可能性があるのです

これにより、永久歯が真っすぐ生えず歯並びが悪くなるというデメリットが生じることも。

また、乳歯の虫歯が歯の根っこにまで到達すると、下に生えている永久歯が虫歯菌に感染してしまうこともあります。

乳歯の虫歯は、後々の子どもの歯に良くない影響もあるため気をつけましょう。

まとめ

いかがでしたか?

ママパパが子どもの虫歯について正しい知識をもち適切な対策をとることで、乳歯の虫歯は防ぐことができます!

子どもの将来の歯のためにも、親子で楽しくデンタルケアをしてみてはいかがでしょうか?

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

コメントを残す

*

PAGE TOP