山や海、花火にプールなど、屋外での活動が増える夏。
そんな楽しい季節の厄介者と言えば・・・蚊をはじめとする虫です!刺されると痒みや腫れが発生し、せっかくのレジャーも憂鬱な気分になってしまいますよね。
特に、赤ちゃんや幼い子どもは皮膚がデリケートなため、虫刺されが悪化してしまうことも少なくありません。
赤ちゃんを虫から守りたい!刺される前に予防したい!そんなママパパに支持されているのが、虫除けグッズの数々です。
ここでは、おすすめの虫除けをタイプ別にご紹介!お子様の年齢や生活スタイルに合わせた選び方や、赤ちゃんが虫に刺された時の注意点などを、分かりやすくまとめました。
子どもが痒みで泣く姿は、見ているママパパも辛いもの。今年の夏は、「虫刺されを最小限に!」を目標に、虫除けを使いこなしてみてくださいね!
目次
1、赤ちゃんは蚊に狙われやすい!?
ふと気付くと、親より赤ちゃんや幼い子どもに蚊が集中していた!という経験はありませんか?実は、大人より赤ちゃんの方が蚊に好かれてしまうことが、科学的に証明されています。
(1)蚊が好むのは「二酸化炭素・熱・匂い」
どこからともなく寄ってくる蚊。一体、何を頼りに集まってくるのでしょうか?
その答えは、ズバリ「二酸化炭素」と「熱」と「匂い」!蚊は、呼気や体温、匂いを感知して、吸血源を探すのです。
そのため、大人に比べ体温が高く、汗もかきやすい赤ちゃんは、蚊の標的になってしまいます!
「赤ちゃんの存在自体が蚊に刺されやすいなんて!赤ちゃんから蚊を遠ざけることは難しいの!?」と、不安になるママパパもいるかもしれませんが、安心して下さい。蚊の寄ってくる条件を逆手にとった対策を次でご紹介していきます。
(2)蚊を遠ざけるためのポイント
虫除けがない時にも役立つ!蚊が寄ってくる条件を逆手にとった対策をご紹介します。
- こまめに汗を拭く
- 黒い服を着せない
- 長袖長ズボンなど、肌の露出を少なくする
こまめに汗を拭くことは一見単純なことのように思えますが、匂いを断つのに有効な手立てです。放置せず、こまめに拭ってあげましょう。
また、蚊は黒い色を好んで集まってくることから、黒い服を着せないことで蚊を寄り付かせにくくすることができますよ。
これらのポイントはすぐに実践できるものばかり!夏の始まり、まだ虫よけが準備できていない時などに覚えておくと役立ちます。
2、赤ちゃんの虫刺されは要注意!
「たかが虫刺され。大げさに考えなくても大丈夫!」そう思っているあなた、ちょっと待ってください!
大人より皮膚のデリケートな赤ちゃんは、時に虫刺されが原因で重い症状や病気を発症する可能性があるのです。
(1)赤く腫れる
虫刺されで最も一般的なものと言えば、蚊の被害。
蚊に刺された後、大人はすぐに腫れや痒みが治まりますが、赤ちゃんや子どもは酷くなることが少なくありません。
これには、赤ちゃんや幼い子どもの「蚊に対する免疫」が関係していると言われています。
蚊は、血液を吸う時に自分の唾液を注入します。すると、唾液で汚染された箇所を元に戻そうと、人の「免疫細胞」が患部に集中します。この免疫細胞は、「かぶれ」や「じんましん」の反応を起し、「蚊の唾液=異物」を排除しようとするのです。これが、蚊に刺された時の痒みや腫れの原因なのです!
ところがこの免疫細胞、初めて蚊に刺された時にはほとんど機能しません。そのため、初めて蚊に刺された赤ちゃんには、ほとんど痒みが起きないのです。
しかし、赤ちゃん~幼少期にかけて何度も蚊に刺されるうちに、強力に免疫細胞が活動を開始!炎症が強く、そして長く残るようになってしまうのです。この炎症や腫れは青年期をピークに落ち着き始めると言われており、壮年期以降には、蚊に刺されても無反応になってくると言われています。
「大人に比べて赤ちゃんや子どもは赤く腫れやすい!」これは、迷信ではなく科学的に証明されていることなのです。
(2)とびひ
「伝染性膿痂疹(でんせんせいのうかしん)」、別名「とびひ」は、あせもや虫刺されなどの痒みを我慢できず掻き壊してしまい、その傷口から細菌が入ることによって起こる皮膚感染症です。接触感染を引き起こし、まるで火事の飛び火のようにすぐに広がることから、「とびひ」と呼ばれるようになりました。
子どもは、大人より炎症や腫れが出やすいうえ、理性的に痒みを我慢することも苦手です!そのため、とびひの芽を事前に摘んでしまうためにも、以下のような対策を心がけましょう。
- 虫除けグッズなどを活用し、虫刺されを防ぐ
- 虫刺された場合は、塗り薬などを用い悪化を防ぐ
- 掻き壊しを防ぐため、爪は短く切り揃える
※とびひについては、「子どものとびひ」症状と正しい対処法110番」でも詳しくお伝えしております。併せてご覧下さい。
(3)ジカ熱・デング熱
ジカ熱やデング熱は、どちらも蚊を媒体として感染する感染症です。
発熱や発疹、関節痛などの症状がありますが、ジカ熱は比較的軽症で済むことが多く、解熱剤や鎮痛剤の服用で自然と治癒します。一方、デング熱は症状が重く、出血熱を発症し死亡する事例も発生している、恐ろしい病気です。実際に2016年にも、海外から帰国したデング熱患者が死亡するという事例も起きています。
どちらも海外で流行しているため、発生地域へ渡航した後は特に注意が必要なのはもちろんですが、地球温暖化を背景に、蚊の被害が遠い異国だけの話ではなくなりつつあるとも言われています。
「海外だけの話!」と油断せず、蚊に刺されて疑わしい症状が出た場合は早めに医療機関を受診しましょう。
(4)日本脳炎
日本脳炎も、蚊を媒体として感染する感染症。
6~16日程度の潜伏期間を経て、高熱、頭痛、嘔吐などの症状が起こり、その後意識障害などを併発します。その死亡率は、何と20%~40%とも言われており、感染しないことが大変重要になる病気です。
そのため、1970年代より日本脳炎ワクチンが導入され、その結果、日本脳炎患者は年々減少しています。具体的には、1960年までは1,000例を超える患者が発生していましたが、1992年以降は、毎年10人以下の発症に留まっているのです。
ワクチンが普及したことで、現在では「珍しい病気」となっている日本脳炎。「自分達には関係ない」と、つい思ってしまいがちですよね。
しかし、現在でも日本脳炎ウイルスは西日本を中心に広く確認されており、小児が感染する例が発生しているのも確かです!小児科医とワクチン接種についてよく相談することはもちろん、万が一、蚊に刺された後に高熱が続くような症状が出た場合は、速やかに医療機関を受診しましょう。
3、虫除けの成分は主に3種類
虫除けは成分ごとに大きく3つに分けられ、中には、赤ちゃんや子どもの使用が制限されているものがあるのをご存知ですか?
(1)ディート
ディートは、半世紀以上の長きに渡って使用されている虫除けで、アメリカ軍が、ジャングルで蚊から身を守るために開発されたのがはじまりとされています。
安価で高い効果を発揮しますが、稀に神経障害や皮膚炎などの症状が起きるため、子どもへの使用が制限されています!
- 生後6ヶ月未満の乳児には使用しない
- 6ヶ月以上2歳未満の子どもは1日1回まで
- 2歳以上12歳未満の子どもは1日1~3回まで
家にある虫除けを子どもに使っていたら、ディートを主成分とする虫除けだった!なんてことも十分起こり得る話です。使用の際は、よく確認することを心がけましょう。
(2)イカリジン
イカリジンは80年代にドイツで開発され、日本では2015年から製造販売認証されている新しい虫除けです。
ディートと同程度の虫除け効果を発揮しますが、年齢制限がないのがイカリジンの大きな特徴。衣服にもやさしく、服の繊維や樹脂を傷めることがないため、家族皆で使えます。
(3)オーガニック
オーガニックな虫除けのほとんどが、虫が嫌うハーブなどを使用しています。天然由来成分なので、赤ちゃんはもちろん肌が弱い方でも安心です!
ただし、ディートやイカリジンを使用した虫除けと比較すると、その効果が弱くなることは頭に入れておきましょう!
4、虫除けの選び方
沢山の種類がある虫除け。お子様にピッタリのものを選ぶには、いくつかのポイントをおさえることが大切です!
(1)利用シーンで使い分ける
皆さんは、どんな時に虫除けを利用しますか?ちょっと近所の公園に行くときに使いたい!という方もいれば、本格的なキャンプへ持っていきたい!というママパパもいるでしょう。
大事なのは、利用シーンに合わせて虫除けを使い分けること!短時間の外出だけならオーガニックの虫除けで十分ですし、反対に虫が沢山いることが想定されるキャンプなどでは、虫除け効果の高いイカリジンやディートを配合しているものが向いているでしょう。
(2)使用年齢を確認する
虫除けを利用する際には、使用年齢をよく確認することが大切です!
特に注意が必要なのは、ディートを配合したもの。先ほどお伝えしたように、年齢によって使用が制限されています。
また、何歳からでもOK!と思われがちなオーガニックの虫除けにも、「生後6ヶ月以上から使用可」などと明記されている場合があるため、使用前にきちんと確認することを習慣にしましょう。
(3)子どもの肌状態を考慮する
虫除けを利用する際には、子どもの肌にも気を付けましょう!
汗もができやすい、アトピーの症状があるなど、肌が敏感な子どもは、直接肌につけないタイプの虫除けがおすすめです。
5、虫除けの付け方
子どもが虫よけをつける場合、付け方にも注意してあげましょう。
- 顔まわりや手は避ける
- スプレータイプのものは吸い込み防止のため、直接吹きかけず、大人が手に取って塗ってあげる
- 日焼け止めを使用する場合は、「日焼け止め→虫除け」の順が効果的
- 使用回数を守
- 使用後はしっかりと洗い直す
付け方をひと工夫するだけで、安全に、そしてより効果的に虫除けを利用することができますよ!
6、タイプ別おすすめの虫除け
お待たせしました!お子様におすすめの虫除けを、タイプ別にまとめました!利用シーンや年齢に合わせて、ピッタリのものを選んでみてください。
(1)ミスト・スプレータイプ
①アロベビー アウトドアスプレー 価格:¥1,890(税込)
参考:https://www.alo-organic.com
新生児から使用可能な、99%以上天然由来の虫除け。開発から生産まで全て国産のため、安心感を持って使用できます!敏感肌のお子様にもおすすめです。
②フマキラー 天使のスキンベーブ 価格:¥547(税込)
イカリジンを使用した虫除けスプレー。蚊はもちろん、危険なマダニも防ぐためアウトドアに最適です。パウダー配合でベタつかず、虫除け特有の嫌な臭いもありません。
③チュチュベビー 虫よけミストタイプ(40ml) 価格:¥540(税込)
生後6ヶ月から使える、ディート配合の虫除け。無着色・無香料・低刺激で、しかもお肌と同じ弱酸性なのは、嬉しいポイントですね!※ディート配合のため、年齢による使用制限を守って使いましょう。
(2)塗るタイプ
①大日本除虫菊 お肌の虫よけ プレシャワーDF ジェル 価格:¥599(税込)
参考:https://item.rakuten.co.jp/idkcorp/5020314/
ジェルタイプの虫除け。スプレータイプと比べ飛び散らないため、子どもが吸い込む心配もありません。イカリジンを採用しているため、子どもへの使用制限を考慮する必要がありません。
②ピジョン 虫よけジェルタイプ 価格:¥480(税込)
ディート配合の、ジェルタイプの虫除け。蚊やマダニをしっかり防いでくれるため、アウトドアにうってつけです!保湿成分として、ももの葉エキス、スクラワンが配合されています。※ディート配合のため、年齢による使用制限を守って使いましょう。
③FRESH エッセンシャルインセクトリプラント 価格:¥1,944(税込)
虫刺され防止はもちろん、刺された後のスキンケアにも使える優れた乳液!皮膚を清潔にする成分が配合されており、肌が弱いお子様でも安心して使用できます。生後6ヶ月から使用OK!
(3)ティッシュタイプ
①カユネード 虫よけ 価格:¥413(税込)
サッと使えて便利な、ティッシュタイプの虫除け。蚊やマダニなどの虫をしっかり防いでくれます。※ディート配合のため、年齢による使用制限を守って使いましょう。
②サラテクト やさしいティッシュ 価格:¥282(税込)
こちらも、ディート配合のティッシュタイプの虫除け。アルコールフリーのため、アルコールの刺激が苦手なお子様にもおすすめです!※ディート配合のため、年齢による使用制限を守って使いましょう。
(4)シールタイプ
①和光堂 虫きちゃダメ シールタイプ 価格:¥862(税込)
天然植物精油を浸み込ませた、シールタイプの虫除け。肌に直接触れずに虫除けができる優れもの!新生児から使用できるのも嬉しいポイントです。ベビーカーなどに吊り下げられるタイプもありますよ!
②サラテクト 虫よけパッチ α シールタイプ 価格:¥579(税込)
参考:https://www.amazon.co.jp/dp/B0050M6J8U/
こちらも、植物由来製油を浸み込ませたシールタイプの虫除けです。貼るだけで簡単に使えるのはもちろん、可愛いプーさんのシールで子どもが喜んでつけてくれますよ!
(5)手や足につける
①バグロック 虫除けリストバンド 価格:847(税込)
レモングラスなど、アロマオイルの香りがするリストバンド。ペレット1個で約10日間効果が持続します。手首やベビーカーにパチッとつけるだけで、簡単に虫除け効果が狙えますよ!
②金鳥 香Ring 価格:¥752(税込)
5種類の可愛らしいリングで、お洒落に虫除け!シリコーン製で伸びるため、大人も子どもも装着可能。1つで12時間も効果が持続します!
(6)家やベビーカーにつけるタイプ
①ピジョン 虫くるりん つり下げタイプ 価格:¥467(税込)
屋外でベビーカーにつけるのもよし!室内でベビーベットにつけるのもよし!どこでも便利に吊り下げて使える虫除けです。1つで約90日効果が持続します。新生児から使用OK! シールタイプ、ミストタイプもありますよ。
②フマキラー どこでもベープ 価格:¥864(税込)
電池で動くファンで、薬剤を効率よく拡散するハイテクな携帯虫除け!腕に巻くのはもちろん、腰や鞄などお好みの場所に吊るせます。その高い虫除け効果で、野外活動も虫を気にせず快適に過ごせますよ。
- 防虫ネット 価格:¥3,780(税込)
ベビーカーに装着する防虫ネット。UVカット効果もあり、日光を浴びて浮き出る星柄で、紫外線レベルをチェックすることができますよ。赤ちゃんへ虫除けを使用することに抵抗のあるママパパにも、おすすめです!
まとめ
沢山の種類がある虫除け。お子様にピッタリのものは見つかりましたか?
虫除けは、利用シーンやお子様の年齢、肌の状態に合わせて選ぶことが大切です。
安心できる虫除けを準備し、この夏は元気に外へ飛び出しましょう!
バランスよく生きる、がモットー。ワークライフバランス重視の生活を模索中。
年子男子(5歳と4歳)のママ。大人になっても仲の良い兄弟に育てること、を意識している。
騒々しい嵐のような日中のあと、夜にひっそりと晩酌するのが一番の楽しみ。