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好奇心の塊の幼児期を逃すな!プレ図鑑【選び方・使い方】完全ガイド

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「これ何?」「何でこうなるの?」「教えてママー!」幼児期、特に3歳前後の子どもは好奇心の塊。

私の3歳の息子も、「これ何?」と一日に何回言っているか分からないほど!丁寧に答えたつもりでも、すかさず「どうして?」と何度も聞いてくるので、内心「しつこいなぁ…。」と感じてしまうことも…。

しかし、幼児の好奇心は「知りたい!」「学びたい!」という欲求の表れ。とことん応じてあげるためにも、「図鑑」を活用することをおすすめします!

本格的な図鑑もアリですが、今回ご紹介するのは「プレ図鑑」!幼い子どもでも分かりやすいものを、図鑑の活用法とともにお伝えしていきます。

また、教育専門家の小川大介氏が提唱する、図鑑のメリットや選び方など、ためになる情報も満載!

是非図鑑を使いこなし、お子様の「知りたい!」を叶えてあげて下さいね。

目次

1、幼児期から図鑑に触れるメリット

はじめに、幼い頃から図鑑に触れるメリットをみていきましょう。

(1)知らず知らずのうちに知識が身に付く

図鑑は、「よし!全部読もう!」という意気込みで使うものではありませんよね。

  • 詳しく知りたい動物があるから図鑑を開く。
  • 何となくパラパラめくってみる
  • 水族館で見たユニークな魚を調べてみたい

このような「ちょっと気になる。」という動機で図鑑を手にすることがほとんどです。

しかし、この「ちょっと気になる。」の積みかさねが、知らず知らずのうちに知識を蓄積してくれます!

お子様に「この動物何?」と聞かれたら、是非ママパパが噛み砕いて説明してあげましょう。そうすることで、3歳児でも「恐竜はジュラ紀にいたんだよね!今は死んじゃったけど。」など、知識を披露してくれるようになりますよ。

ただし、このような使い方をするには、図鑑を「リビング」に置くことがポイントです!「カギはリビング!子どもがグングン伸びる「知が集結する部屋」とは」では、子どもを伸ばすリビングについてご紹介しています。是非併せてご覧下さい。

(2)図鑑が本物体験を導いてくれる

図鑑を開くことを習慣にしていると、「図鑑で目にしたものを、実際に見てみたい!」「体験してみたい!」という好奇心がどんどん膨らみます。

このように図鑑がきっかけとなった好奇心は、とても良い循環を生みます!

例えば、【毎日見ていた恐竜の図鑑➡本物を見てみたい➡親も恐竜展などの情報に敏感になる。➡実際に出向く】という一連の行動が生まれることで、知識をよりリアルに、そして鮮明に身に付けることができるのです。

また、本物体験から図鑑のページをめくるという、逆パターンもあり!

例えば、公園で小鳥を見かけたら、「あの鳥はなんだろう?後で調べるからよーく観察しておいて!」と声を掛けてあげましょう。この一言で子どものやる気はアップ!図鑑を開く時には「くちばしは茶色だった!」など、図鑑を楽しんで開いてくれますよ。

(3)子どもの興味を伸ばせる

図鑑は、子どもの興味をどこまでも伸ばしてくれます。

例えば、お化けや妖怪が大好きな男の子に「危険生物図鑑」を与えたところ、そこからどんどん興味が広がり「生き物博士」と言われるほどになった!という実体験があります。

図鑑がなければ、興味関心がこれほど広がることはなかったでしょう。図鑑が、子どもの興味を、グンと伸ばしてくれたことがよく分かる一例ですね!

子どもの興味関心に合わせ、是非皆さんも図鑑を手に入れてみて下さいね。

2、小川氏直伝!幼児向け図鑑の選び方

教育評論家である小川氏の著書、『頭のいい子の家のリビングには必ず「辞書」「地図」「図鑑」がある』で紹介されている内容を、ピックアップ!図鑑の正しい選び方をみていきましょう。

(1)まずは自由に選ばせてみよう

まずはお子様の意見を尊重し、見たい図鑑を自由に選ばせてあげましょう。

その際に訪れるべき場所は、書店ではなく図書館がおすすめ!書店では数多くの図鑑が並べられていますが、中身を見ることができるのは数種類。しかも、図鑑は値が張るものが多いため、子どもが思うままに購入するのは少し不安ですよね。

その点、図書館なら中身を見て借りることが可能です。まずは、沢山の図鑑を実際に見せ、図鑑の楽しさを伝えることを意識しましょう。

また、ママパパから見ると「これは我が子には合わないな。」という図鑑でも、図書館なら子どもが望んだものを気軽に借りることができます。ママパパの予想に反し、子どもがハマることもありますよ!

(2)子どもの興味関心を見逃さない!

図鑑を用意してあげると、「ほら見て!すごいね!」と積極的に見せたくなりますが、そんな時に限って子どもの反応はイマイチ…。そんな経験はありませんか?

しかし、図鑑を見せて「うわぁ!」という反応は頻繁に見られるものではない!と小川氏は述べています。なぜなら、「図鑑を開く」➡「子どもの心が動く」のではないからです。

子どもが図鑑に興味をもつためには、「心が動いた瞬間に図鑑を放り込む」ことが大切!その瞬間を見逃さないよう、お子様をよく観察してあげて下さいね。

(3)同じジャンルでも興味があればOK

お子様が、同じジャンルの図鑑を欲しがることもあるでしょう。

この前動物図鑑を買ったのに、また動物?今度は魚にしたら?と、つい口を挟みたくなりますが、小川氏は「子どもが同じジャンルを欲しがるのは良い兆候!」と述べています。

同じジャンルの図鑑を手に入れると、子どもは必ず図鑑の見比べを始めます。実はこれはすごいこと。共通点や相違点を見つけるのは、学習の原点とも言えるのです!

お子様が一つのジャンルに興味をもち始めたら、飽きるまでやらせてあげましょう。その経験が突破口となり、やがて関心の幅もどんどん広がっていきますよ。

(4)「プレ図鑑」も視野に入れよう

「図鑑」と言えば分厚い本をイメージする人が大半だと思いますが、幼児向けに図鑑を選ぶ時にはその定義を外しましょう。

最近では、絵本の中にも図鑑として使えるものが沢山!本格的な図鑑の前段階に使う「プレ図鑑」として活躍してくれます。

次では、小川氏がおすすめする「プレ図鑑」を一挙にご紹介していきます。お楽しみに!

3、小川氏推奨の幼児プレ図鑑15選〜おすすめの使い方掲載〜

それでは、小川氏も推奨する「プレ図鑑」をみていきましょう。「これも図鑑になるんだ!」そんな、目からウロコの図鑑風絵本も登場します。

おすすめの使い方も提案しているので、是非参考にして下さいね。

※価格は、全て2020年2月6日現在の価格です。

(1)ライフタイム  いきものたちの一生と数字  

ローラ・M. シェーファー (著)、クリストファー・サイラス ニール (イラスト)、 Lola M. Schaefer (原著)、 Christopher Silas Neal (原著)、 福岡 伸一 (翻訳)

一生の間にキツツキが木にあける穴の数は30!など、動物の一生を数字で表す新しいコンセプトの絵本。数の概念はもちろん、動物にまつわる豆知識も身に付きますよ。

【使い方】

子どもができるところまで、自分で数えてもらいましょう。3歳頃までは、20までの数ができれば上出来ではないでしょうか?それ以降は、ママパパと一緒に数唱しましょう!

(2)さわって学べる算数図鑑  

朝倉 仁(監修)

算数にまつわる知識が「仕掛け」を通して学べる図鑑!図形などの解釈も、仕掛けを使って直感的に理解することができますよ。

【使い方】

こちらの本は小学校の算数の内容は書かれていますが、是非前倒しで幼児期に与えましょう!分数の考え方や立体の展開図は、幼児でも感覚的に理解することが可能です。ママパパと一緒に仕掛けで遊ぶのもおすすめですし、空いた時間の一人遊び用にも最適です。仕掛けを動かしている時の子どもは、真剣そのものですよ。

(3)世界のどうぶつ絵本  

前田  まゆみ (著)

タイトルには「絵本」とありますが、内容は図鑑さながら!130種類の動物達の、体の特徴や好きな食べ物、育ち方などがフリガナ付きで詳しく掲載されています。やさしいタッチで描かれた挿絵と分かりやすい文章は、幼児にピッタリです。

【使い方】

お子様が興味のある動物から読み聞かせてあげましょう。フリガナ付きなので、平仮名が読めるようになったら、自分で読むのもいいでしょう。「繁殖」や「生息地」など幼児には難しい言葉もあるため、フォローすることを忘れずに。語彙が増えるきっかけになりますよ。

(4)ひろった・あつめた ぼくのドングリ図鑑 

盛口 満(著・イラスト)

子ども達に身近な木の実、ドングリ着目した図鑑!日本一小さなどんぐりから海外のどんぐりまで、驚くほどの種類が紹介されています。

【使い方】

「ママ―!ドングリ拾ってきた!」そんなお子様の声が聞こえたら、すぐにこの図鑑を出しましょう。今日拾ってきたドングリはどれかな?いつもの公園とは違うドングリだね!など、様々な発見がありますよ。

(5)へんないきものすいぞくかん ナゾの1日 

なかの ひろみ(著)

ダイオウグソクムシや電気ウナギなど、珍しい生き物ばかりを紹介している本。ただ単に写真を掲載するだけでなく、面白いアングルが多いのも特徴。漫画のような吹き出しもあり、まるで生き物が喋っているかのようなユニークな構成に、思わず笑みがこぼれます。

【使い方】

こちらの本は、男の子に大うけすること間違いナシ!ちょっと不気味な生物が好きな子には、是非見せてあげましょう。読み聞かせるというより、見守ることに徹し、質問された時だけ答えてあげるのがベストです!

(6)水中の小さな生き物けんさくブック 

「水中の小さな生き物けんさくブック」編集委員会 (著)、 清水龍郎 (監修)、 室木おすし (イラスト)

田んぼや川、池などに住んでいる、小さな生き物に着目した本。生き物の写真が大きく掲載されており、その生態が分かりやすく解説されています。普段目にすることがない、微生物の世界に目を向けることができますよ。

【使い方】

分かりやすい構成ですが、内容は比較的高度です。2・3歳児には難しいですが、年長~小学校低学年になると理解が進むかもしれません。ママパパが解説しながら読み進めてあげましょう。QRコードから生き物の動画が見られるので、是非親子で楽しんでみて下さいね。

(7)うみ  

改訂版 (はっけんずかん) 3~6歳児向け 図鑑 

武田 正倫(監修)、西片 拓史(イラスト)

水中の小さな生き物けんさくブック」編集委員会 (著)、 清水龍郎 (監修)、 室木おすし (イラスト)

飛び出す仕掛けが楽しい!幼児向けの図鑑シリーズ。仕掛けを通して、海の生き物の生態を知ることができますよ。厚紙を使用しているため、破れる心配もなし!幼児でも安心して遊ぶことができますよ。

【使い方】

イラストの仕掛けページと、写真のページが交互に紹介されています。子どもは仕掛けのページに飛びつくため、まずは仕掛けページで興味を引きましょう!その後写真のページを読んであげれば、より理解が深まりますよ。

(8)人体絵本―めくってわかる からだのしくみ 

ジュリアーノ フォルナーリ (著)、 加藤 季子 (翻訳)

こちらも仕掛け絵本!体の仕組みを楽しく学ぶことができますよ。胸の仕掛けをめくると骨が現れ、さらにめくると内蔵まで!フリガナがあるため、子どもでも楽しむことができます。

【使い方】

こちらの本は人体図鑑のように使うのがおすすめ!仕掛けをめくりながら、簡単な解説を言ってあげましょう。幼い子どもでも、自然に人体の知識が身に付きます。

(9)小学館の図鑑NEO 本物の大きさ絵本 原寸大 すいぞく館 

さかなクン (著)、 松沢 陽士(写真)

有名な「さかなクン」が著者!この図鑑のすごさは、原寸大のリアルな写真が付いているところです。大きな写真に子どもは興奮!興味津々で見てくれますよ。

【使い方】

原寸写真を見ながら、魚の解説をしてあげましょう。「大きな口で食べられそう!」「大丈夫だよ。ジンベイザメは人を食べないんだって!」そんな会話ができれば最高ですね。

(10)たのしいキリンのかいかた―ペンギン、コアラからパンダ、ゾウまで 

齋藤 勝 (監修)、 田川 秀樹 (イラスト)

こちらの絵本は、「普通は動物園にいる動物を、もしも家で飼ったら!?」というユニークな発想で作られた絵本。普通の図鑑とは全く違う切り口のため、子どもの印象に強烈に残ります!

【使い方】

普通の絵本として読み聞かせてあげればOK!それだけで、図鑑に載っている知識も身に付く優れものです。こちらの本はとにかく面白いため、子どもと一緒に笑いましょう。親子のコミュニケーションになりますよ。

(11)じゅえきレストラン 

(ふしぎいっぱい写真絵本)新開 孝 (著)

樹液に森の昆虫たちが集まれば、そこは森のレストラン!都会ではなかなか目にすることができない虫達の世界を、写真で堪能することができますよ。

【使い方】

昆虫好きな子に、是非見せてあげましょう。樹液を吸う昆虫を食べるために、他の昆虫がやって来ることなど、新しい知識が満載です!子どもと一緒に驚き、感動しましょう。この本をきっかけに、昆虫採集に出掛けてみるのもいいですね。

(12)ちいさなかがくのとも

  • 価格:毎月¥440(税込)・年間定期購読12ヶ月¥5,280(税込)
  • 福音館書店:https://www.fukuinkan.co.jp

子ども達にとって身近な存在である、動物・植物・乗り物・自然現象などをテーマにした月刊誌。こちらの「ちいさなかがくのとも」は3~5歳児、「かがくのとも」は5~6歳児、「たくさんのふしぎ」は小学3年生からが対象です。

【使い方】

定期購読をすると、毎月違う作家さんの本が届きます。毎回新鮮な気持ちで本に触れることができますが、時には子どもが興味を示さない分野もあるでしょう。でもそれでOK!興味の種を撒く気持ちで、読み聞かせてあげましょう。

(13)せかいはなにでできてるの? こたい、えきたい、きたいのはなし 

キャサリン・ゾーイフェルド(作)、 ポール・マイゼル(絵)、ながの たかのり(訳)

固体・液体・気体は、子どもにはイメージしにくいですよね。それを分かりやすい例えで紹介しているのがこちらです。ジュースは液体、空気は気体、積み木は固体など、身近な具体例を挙げているため幼児でも興味をもってくれますよ。

【使い方】

教えるというより、興味を抱かせるイメージで読んであげましょう。「〇〇君の大好きなおもちゃは、固体?液体?気体?」など、クイズを出題すると、子どもは大盛り上がりです!

(14)冒険! 発見!大迷路 恐竜王国の秘宝 原 裕朗 (著)、バースデイ (著)

原 裕朗 (著)、バースデイ (著)

恐竜や古代生物も出てくる迷路。一般的な迷路は嫌がるけど、これなら喜んでやってくれた!という口コミも多い一冊です。

【使い方】

迷路には、集中力や空間認識能力を高める効果が期待できます。幼児の場合は、運筆や手先の訓練にも最適です。是非、積極的にチャレンジさせてあげましょう。もし途中で行き止まりになったら、「後ろに引き返してごらん。」と、優しく声を掛けてあげましょう。

(15)仕掛絵本図鑑 動物の見ている世界 

ギヨーム・デュプラ (著)、 渡辺 滋人 (翻訳)

牛と馬は正面が見えない。ネコは酷い近眼。など、動物が見ている世界を、仕掛けを使いユニークに紹介している絵本。普通の図鑑に飽きた子に、是非おすすめしたい一冊です。

【使い方】

字が小さめなので、就学前の子が1人で読むのは少々大変かもしれません。読み聞かせると言うより、書かれている内容を噛み砕いて伝えることを意識しましょう。

まとめ

幼児向けのプレ図鑑には、多くの種類があることが分かりましたね。

子どもの「どうして?」「これ何?」のサインが見えた瞬間はもちろん、まるで絵本のようにプレ図鑑を日常的に使ってみましょう。

きっと、お子様の可能性を大きく伸ばしてくれることでしょう。

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