物騒な事件が多い世の中。悲しいことですが、子どもを標的にした悪質な犯罪も少なくありません。
不安なニュースを見るたびに、キッズスマホを持たせた方がいいのかな?と思う一方、子どもにスマホを持たせるのは何となく不安!という、漠然とした抵抗を感じている人もいるでしょう。
このような不安は、もしかするとママパパ自身がキッズスマホの実態を掴めていないことが原因かもしれません!
そこで今回は、キッズスマホの実態を分かりやすくご紹介。キッズスマホって一体何?どんな機能があるの?安全に使えるの?そんな疑問を解決していきます。
さらに、人気のキッズスマホをママ目線で徹底比較!キッズスマホを選ぶ際の参考にして下さいね。
目次
1、キッズスマホはいつから持たせる?
子どもが【小学校低学年~小学校中学年】になると、キッズスマホを検討する親が多くなると言われています。
小学生になると習い事や通学など、一人で外出する機会が格段に増えます!そのため、安全面に配慮し、キッズスマホを持たせる親が増加する傾向にあるようです。
「モバイル社会研究所」の調査結果によると、小学校1年生で「スマホ・キッズスマホ・格安スマホ・キッズケータイ」など、何等かの通信手段を持つ割合は4割というデータもあります。(関東1都6県在住の小中学生の子どもを持つ保護者が回答)
私達親世代が子どもの頃には、小学生でスマホ(携帯電話)を持つなんて考えられませんでしたが、時代の変化と共にスマホ利用の低年齢化が加速しているようですね。
(モバイル社会研究所:http://www.moba-ken.jp)
2、キッズスマホを持たせる理由は?
小学校低学年でキッズスマホを持っていても、何ら珍しくない時代。どのような理由でキッズスマホを持たせているのか?具体的にみていきましょう。
(1)安全の確保
キッズスマホには、通話はもちろんGPS機能などがついています。そのため、連絡手段・居場所確認・防犯など、「安全確保」の理由で持たせる家庭がダントツで多いようです。
また、「キッズスマホを首にぶら下げているだけで狙われにくい!」という声もあるようです。キッズスマホを持っていることで、防犯意識が高い家庭の子、居場所が分かる、親と連絡が取れる、という意識を植え付けることができるのです。
キッズスマホはその機能はもちろん、存在自体が「犯罪抑止力」になることが期待できるのですね。
(2)コミュニケーションツール
コミュニケーションツールとして、スマホを持たせているママパパもたくさんいます。例えば、公園などに出掛けた際に「ちょっと帰りが遅いかな?」と思った時も、キッズスマホがあれば気軽に連絡を取り合うことができますよね。
さらにもう一つ。スマホがこれだけ普及した世の中!0歳から動画視聴などでスマホに触れている子もたくさんいます。そのため例え小学生でも、キッズスマホが友達同士のコミュニケーションツールになりつつある!という背景もあるようです。
中には、「持っていないと仲間外れにされるのでは…?」という不安から、キッズスマホを持たせているという話も聞きます。
(3)調べものや課題に使うことも
調べものや課題に、キッズスマホなどを活用している子もたくさんいます。
最近では「子ども向けの情報検索サイト」も登場!有害な情報がシャットアウトされた安心・安全な環境で、子ども達の知的好奇心に答えてくれるのが魅力です。
- Yahoo!キッズ:https://kids.yahoo.co.jp
- 学研キッズネット:https://kids.gakken.co.jp/
- キッズ@nifty:https://kids.nifty.com/
さらに、一部の小学校や塾などの教育現場では、スマホやタブレットを使用した「調べもの学習」や「課題」が出されることもあるようです。公立小学校でも、夏休みの宿題に「インターネットでの調べもの学習」が出ています!
スマホが私達の生活に深く浸透している今、安全面への配慮はもちろん、様々な理由で子どもにキッズスマホを持たせていることが分かりましたね。
子育て世帯の生活を、より安全で便利にしてくれるキッズスマホ!その機能を、次でご紹介していきます。
3、キッズスマホの主な機能
キッズスマホは、「子どもが安心して持てる」ことを第一に考えて開発されたスマホ!
通話などの基本的な機能とは別に、以下のような子ども向け機能を搭載しているため、安心・安全に使えるのが一番の魅力です。
(1)居場所の確認
ママパパが一番気になるのは、お子様が「今どこにいるのか?」という情報ですよね。
キッズスマホは、GPSを用いて正確な位置情報を通知してくれるため、今この瞬間に子どもがどこにいるのか?手に取るように把握することが可能です。
また、機種やプランによっては「GPS機能」と「その他の機能」を組み合わせることで、よりお子様の安全を確保できるものも!
例えば、歩きスマホが多い地点を事前に登録することで、その地点に差し掛かると端末にロックが掛かる機能や、端末の防犯ブザーを鳴らすと、その位置情報と自動撮影した周辺写真を親に知らせてくれる機能など、安全面に配慮した心強い機能が満載です!
(2)利用時間制限
キッズスマホで安全面のサポートが強固になるのは嬉しいですが、子どもが「スマホ中毒」のようになるのは避けたいですよね。
その点、キッズスマホならこのような心配は無用!利用時間制限をすることができるため、使い過ぎることもありません。
機種やプランによっては、キッズスマホを使わせたくない時間や、1日のトータル利用時間・通話時間などを細かく制限することもできますよ!
(3)アプリの利用制限
スマホと言えば、アプリの利用も魅力の一つ。しかし、アプリに夢中になりすぎたり、子どもにとって有害なアプリをダウンロードしてしまったり、トラブルの原因になることも!
その点キッズスマホなら、アプリの利用制限ができるため安心です。アプリの利用時間はもちろん、機種やプランによっては親が承認するまでアプリを使うことができないものもあるため、子どもがどんなアプリをダウンロードしたのか?いつ使ったのか?を管理することができますよ。
(4)フィルタリング
調べものをする際、インターネットは今やなくてはならない存在!しかし、有害な広告やサイトが表示されることも、しばしばありますよね。
子どもには有害サイトを見せたくない!そんな時に役立つのが「フィルタリング」(アクセス制限)機能です。
キッズスマホは、出会い系サイト・ゲームサイト・動画サイトなどの閲覧を制限することが可能。最近では、ゲームサイトで子どもが勝手に課金し高額請求をされるケースや、出会い系サイトで見知らぬ人と繋がる危険な事例が増えています。
このような背景からもフィルタリングは今や必須!キッズスマホなら不安や心配を抱くことなく、親の管理下で安全に持たせることができそうですね。
4、キッズスマホを比較検討!
キッズスマホの実態が分かったところで、キッズスマホの機種についてみていきましょう。
現在契約できるキッズスマホは、auの【ミライエf】とTSUTAYAが運営するトーンモバイル【TONE e19】の2種のみ!
ドコモやソフトバンクはキッズスマホへの参入がなく、大人用のスマホにフィルターを掛けることで対応しています。しかしこれでは安全面に不安が残りますし、月額も大人と同程度掛かってしまいます。
そこで今回は、子どもに優しいキッズスマホ!auの【ミライエf】とトーンモバイル【TONE e19】を、安全機能を中心にママ目線で比較してみました!
|
au【ミライエf】 |
トーンモバイル【TONE e19】 |
月額料金の目安 |
¥4,000~¥5,000程度 |
¥1,000~¥2,000程度 |
位置情報機能 |
〇 |
〇 |
歩きスマホ防止機能 |
〇 |
〇 |
防犯ブザー機能 |
〇 |
× |
フィルタリング機能 |
〇 |
〇 |
アプリの利用制限 |
〇 |
〇 |
※月額は申し込みプランや申込日で変動する場合があります。詳しくは各社にお問い合わせください。
※各機能の詳細は機種ごとに異なります。詳しくは各社にお問い合わせください。
トーンモバイル【TONE e19】は、auの【ミライエf】に比べ圧倒的に月額料金が安いのがポイント。子どものスマホにお金を掛けたくない!というママパパにはおすすめです。
一方、auの【ミライエf】には、プランによっては防犯ブザー機能が搭載されているのが強み!しかもただの防犯ブザーではなく、ブザーが鳴った場所の位置情報と自動撮影した周辺写真までも、親に知らせてくれる優れものです。頻繁に一人で出歩く必要がある子には、心強い味方になってくれそうですね!
- トーンモバイル:https://tone.ne.jp
- ミライエf:https://www.au.com
5、キッズスマホを持たせる時の注意点
通常のスマホに比べ各段に子ども目線!安心安全に持たせることができそうなキッズスマホですが、それでも以下のことに注意することが大切です。
(1)ルールを決める
キッズスマホを持たせる前に、親子間で是非ルールを決めて下さい。
- 学校に持っていく時は、学校のルールに従う
- 例え校外でも必要ない時はいじらない
- 友達とトラブルになった時は必ず親に報告する(スマホを壊した&壊された、メールで喧嘩になったなど)
特に、学校でのキッズスマホの取り扱いには注意が必要!
- 完全に持ち込み禁止
- ランドセルにしまい学校では一切出さないならOK
- 登校後担任の先生に預けるならOK
など、各校の方針によりスマホ(その他の通信機器含む)への対応は様々です。購入前には、学校の規則を確認しルールを守って気持ちよくスマホを使いましょう。
(2)子どもに管理をさせない
キッズスマホは親が管理しやすいのが特徴の一つですが、油断は禁物!
- 幼いうちは一人で出掛けるときのみ持たせ、それ以外では親が預かる
- 勝手にキッズスマホを持って出かけない
- 勝手に人に連絡を取らない
- 使い方をきちんと説明する
など、子どもに持たせたままにせず基本的には親が管理する習慣をつけましょう。
ここで一つ、「親が管理することの大切さ」がよく分かる実例をご紹介します。
キッズスマホはおもちゃではない!身を守る道具だからママパパが管理する!このことを、お子様にきちんと話してあげることが大切です。
(3)親が定期的にチェックする
小学校高学年にもなると、キッズスマホで子ども同士のやり取りを楽しむこともあるようです。しかし、もし子ども同士連絡を取り合うことを許可するなら、やり取りの内容を定期的に親がチェックすることをおすすめします。
子どもは時に興味の赴くままとんでもない行動をするため、実際にキッズスマホ絡みのトラブルが起きているのです!
ここで、一つの実例をご紹介します。母親が仕事から帰宅すると、小学校高学年の娘がまだ家にいない!心配になりキッズスマホに連絡をすると、何と子ども同士連絡を取り合い、お小遣いで友達と夕食を済ませていたというから驚きです!
これでは、まさに本末転倒!安全のために持たせたキッズスマホのために、危ない目にあってしまうことも否定できませんよね。キッズスマホがあるから安心!という「油断」が、時に子どもを危険な目にさらすことに繋がりかねないのです。
警察庁による「平成30年における少年非行、児童虐待及び子どもの性被害の状況」では、SNSを通じて略取誘拐に巻き込まれた児童は、2009年には数人だったのに対し、2018年には42人にまで急増しています!
現代社会はインターネットの爆発的な普及とともに、子どもを狙った犯罪も巧妙化している時代です。子どもの安全を守るためにも、親がやり取りの内容を定期的にチェックすることを低学年のころから習慣にして下さい。
6、番外編!【キッズケータイ】と【キッズスマホ】の違いとは?
ここまで【キッズスマホ】に焦点をあてて話を進めてきましたが、【キッズケータイ】も子どもに持たせる通信手段として人気があります。
【キッズスマホ】と【キッズケータイ】、皆さんはその違いが分かりますか?
キッズスマホは、大人のスマホを子ども用に改良したもの。アプリをインストールしたりフィルタリングを外したりすれば、大人のスマホ同様に使えるため、長く活用することができますよ。
対してキッズケータイは、いわゆる「ガラケー」に子どもの安全面に配慮した機能(防犯ブザー・特定箇所のみの通話・GPS機能など)をつけ足したもの。あくまでも子ども専用のため、ほとんどの子が最終的にスマホへ移行することが考えられます。
つまり、【キッズスマホ】と【キッズケータイ】の違いは、根本的には【スマホ】か【ガラケー】かの違い!
生活スタイルや環境を総合的に判断し、どちらを持たせるべきか検討するのがおすすめです、
まとめ
「スマホ=子どもに悪影響」というイメージが先行しがちですが、キッズスマホの安全性はかなりハイレベルで大人用のスマホとは違うことが分かりましたね。
しかし、SNSなどを利用した悪質な児童誘拐事件も発生している今、スマホが「良」か「悪」かは、最終的には使い方に掛かっています!
私達親のしっかりとした管理のもと、スマホを味方につけた育児を実践しましょう。
趣味は薬膳料理とヨガ。
よく食べよく寝る元気いっぱいの息子(3歳)のママ。
かわいいけれどいつも足にまとわりついてくる甘えん坊の息子の将来が心配。
あと仕事と育児で毎日がいっぱいいっぱい。
きちんと料理や掃除をしたいのに家事の時間が確保できないのが悩み。