育児の悩み・体験談

子どもの喧嘩、大人はどう見守る?園でトラブルにならないためのポイントとは

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未就園児の頃は喧嘩なんてなかったのに、年齢が上がるにつれてお友達とのトラブルが増えてきた!そう感じたことはありませんか?

男の子なら、叩いたり叩かれたり暴力を伴う喧嘩も多いでしょう。女の子なら、仲間外れなど精神的に嫌な思いをするトラブルも少なくありません。

喧嘩が起きると相手の親に謝ったり謝られたり、ママパパにとっては正直大変なこともありますよね。

しかし、幼児の喧嘩は正常な発達の証!喧嘩後の対応次第で、子どもが精神的に一回り成長できるのはもちろん、先生や相手のママパパとさらに良好な関係を築けるチャンスにもなり得るのです。

今回は、先輩ママや私の体験を交えながら、喧嘩が起きた際の正しい対処法ご紹介!リアルな体験談をお伝えしていきます。

1、園児の喧嘩は日常茶飯事

(1)幼児の喧嘩は自我の現れ

幼稚園や保育園での喧嘩は日常茶飯事。小さなものから暴力を伴うものまで、毎日何かしらのトラブルが起きています。

特に2歳過ぎ頃からは、子ども同士のいざこざや喧嘩がどんどん増えます!おもちゃの貸し借りを巡るトラブルや順番抜かし、仲間外れなど、些細なきっかけが大きな喧嘩に発展することも珍しくありません。

このような喧嘩は子どもの「自我」が大きく関わっていると言われており、こうしたい!という「欲」が「我慢」を上回るため、自分優先な態度をとってしまいがちになるのです。

さらに、これに言葉が達者でないことが加わるため、叩いたり噛んだりといった暴力も出てしまいます。

(2)ママパパの悩みの種になることも

喧嘩が多いと、ママパパの悩みの種になることもありますよね。私の子も、通っている園で叩いた&叩かれた経験が多々あります。

私は【子どもが喧嘩をする➡園でトラブルを起こしている➡先生に迷惑を掛けている➡我が子が問題児だと思われる!➡私のしつけが悪いからだ…。】そんな思考回路になってしまい「今日も喧嘩をしていたらどうしよう…。」と、不安に思いながお迎えに行っていた時期がありました。

今思えば「とにかく喧嘩はダメ!お友達と仲良くしなさい!」この一点ばかりに注意が向き、思い通りにならないことに悩み、苛立ちさえ覚えていました。

しかも、我が子の喧嘩は減るどころか増すばかり。困り果てた私は、信頼する保育士の先生に相談を持ち掛けました。すると、「子ども同士の喧嘩は悪いことではなく、むしろ成長過程おいて必要なことですよ!」という助言をいただきました。

そんなアドバイスに、当時の私は目からウロコ!一体なぜ子どもにとって喧嘩が必要なのか、次で詳しくみていきましょう。

2、喧嘩するのは悪いこと?実は大事な成長の場

(1)喧嘩でコミュニケーション能力が育まれる

喧嘩をして相手の心を傷つけたり、怪我をさせることは決して良いことではありません。しかし「子ども同士が一緒に遊ぶ中で起きたトラブル=喧嘩」を、当人同士で解決していくのは悪いことではありません!

  • 話し合って折衷案を見出す(問題解決能力)
  • 譲り、譲られることで優しさを学ぶ
  • 自分の気持ちを伝える訓練ができる
  • 相手の気持ちを理解することの大切さを学ぶ

など、喧嘩を通して社会生活で欠かせない「コミュニケーション能力」全般を学ぶことができるのです。

そのため、喧嘩や言い争いが始まったからと言って、すぐに大人が仲裁に入るのは好ましくありません。このような行動は、子ども同士が自ら問題を解決する機会を奪ってしまうことに繋がります!

もし親の前で喧嘩が始まったら、そっと見守るだけに留めましょう。親や先生が割って入るタイミングは、喧嘩が長引いたり手が出そうになったりした時で十分だと言われているのです。

(2)喧嘩はダメよ!は誤り

以上ことを考えると、「喧嘩は絶対ダメ!」とばかり言い続けていた私の対応は、完全に間違いだと分かりますね。

私の場合、上の子は大人しかったため保育園時代に喧嘩などのトラブルはほとんどありませんでした。そのため、下の子(現在3歳)が友達と喧嘩をすることがなかなか受け入れられず、最初の頃は「喧嘩はダメ!」と、すぐに仲裁に入ってしまっていたのです。相手に怪我をさせる前に止めなきゃ!という心理も、当然働いていました。

そんな時、ママ友Aさんが「ユリエさん、うちは少々の喧嘩は学びの場だと思っているから気にしないで!」と明るく声を掛けてくれ、ホッとしたと同時に、これが正解の対応だ!とハッとした気持ちになりました。

次では、ママ友Aさんがしてくれたような「正しい喧嘩の対処法」を具体的にお伝えしていきます!

3、実際に喧嘩をしてしまったら

我が子が喧嘩をしてしまった場合の、【子ども・相手の親・先生】に対する正解の対処法を見ていきましょう。火に油を注ぐ結果になり兼ねない、NGな行動もご紹介していきます!

(1)まずは子どもの話をしっかり聞こう

我が子が喧嘩をして友達を叩いた!そんな話を耳にしたら、まず叱り飛ばしたくなる気持ちも分かります。

しかしまずは一呼吸置いて冷静になり、お子様の話を聞いてあげましょう。相手を叩いたことにはそれ相応の理由があるケースが多いです。

私も、息子が友達を噛んだと聞き強く叱ったことがあります。しかし後から先生から聞いた話では、どうやら息子の粘度作品をわざと壊すなど、執拗にいたずらを続けていた友達の行動に堪忍袋の緒が切れた結果、噛み付くという行為に至ってしまったらしいのです。

噛み付くことは許される行為ではありませんが、このような背景があったならもっと違う諭し方や息子へのフォローができたのに…と、いきなり叱った自分を恥ずかしく感じました。

  • 子どもの話をよく聞き、そのうえで叱るべきところを叱る
  • 一旦は子どもの気持ちを受け止める
  • 子どもだけでなく先生など第三者の意見も聞く
  • 早急に「○○が悪い!」と決めつけない

など、喧嘩の対処は、まずは子どもの話を聞くことからスタートして下さいね。

(2)相手の親とコミュニケーションを取る 

①友達に怪我をさせた場合

引っ掻いて傷ができた、叩いてたんこぶができたなど、手を出してしまった場合は早急にその事実について相手の親に謝罪することが大切です。

特に、怪我は急変することもあるため注意が必要。当日病院へ行くことはなくても、後日悪化して受診することなども考えられます。

  • 手を上げて申し訳なかったことを真摯に謝罪する
  • 怪我の具合を聞き、医療機関を受診した場合は医療費を支払う意思があることを伝える
  • 怪我の程度によっては、菓子折りなどを持参して謝罪する方が望ましい場合もある
  • 顔を合わせた際に再度謝罪するなど、アフターフォローも忘れずに

このような点に気を付ければ、子ども同士の喧嘩が親同士のトラブルにまで発展するような事態は避けられるでしょう。

反対に、

  • 気まずさから知らんぷりをする
  • 我が子が手を上げたのは相手が原因と考え、謝罪しない
  • 日々の忙しさから、子どもの喧嘩に全く目が向かない

このような行動をとれば「常識がない親子」と言われても仕方ありません。どんな理由であれ、怪我をさせたことを謝るのは社会人として当然のことです。

今後、我が子が逆の立場になることも考えられます。互いに誠意をみせ、歩み寄りの精神で解決するのが大人の対応と言えるのではないでしょうか?

※ただし、度重なる暴力などがある場合はこの限りではありません。先生に相談し、話し合いの場を設けてもらうことが望ましいケースもあります。

②頻繁に小競り合いの喧嘩をする友達がいる場合

保育園や幼稚園内によく喧嘩をする友達がいる!というお子様も多いでしょう。話を聞くたびに「大丈夫かな?」「うちの子が悪いのかな?」と、心配や不安に思うでしょうが、それは相手のママパパも同じです。

小競り合いの喧嘩は日常茶飯事。わざわざ時間を割いて謝りに行く必要はありませんが、参観日などで顔を合わせた際に「いつもご迷惑をお掛けしているみたいで、すみません!」と一言掛けるだけでも心証が変わりますよ!

私の子もよく喧嘩をする友達がいます。最初はその子やママがどんな人物なのか分からず不安に思うこともあったのですが、「○○の母です。いつもご迷惑を掛けている様ですみません!」と思い切って声を掛けたところ意気投合。実は子ども達は似た者同士で、それゆえに喧嘩が起こることも分かりました。

(3)先生に客観的な事実を確認する

幼児は言葉の発達が十分でないため、どうしても喧嘩の経緯や言い分に隔たりが生じてしまいますよね。そんな時、頼りになるのが保育園や幼稚園の先生です!

子どもの話を鵜呑みにするのではなく、先生の客観的な目線から見た事実を聞いておくことは、子どもや相手の親への対応を考える際に大変役立ちますよ。

子どもが友達の顔を引っ掻いてしまった際、先生から経緯を説明され「お子さんを叱っちゃだめですよ」とアドバイスを受けたという先輩ママもいるようです。子どもの様子を見ている先生だからこそできる、素晴らしい対応ですね!

(4)子どもと一緒に喧嘩の過程を振り返る

先生から喧嘩の詳細を聞いて事実確認ができたら、子どもと一緒に喧嘩の過程を振り返りましょう。

これから気を付けることや、やってはいけないこと、反対に褒めるべきところなど、喧嘩の詳細を振り返りながら冷静に諭すのがポイント!なるべく子ども同士で解決できるようなアドバイスをするのも効果的です。

  • 明日会ったらごめんね!って声を掛けてみようね。
  • ○○ちゃんの気持ちを考えてみてごらん。
  • 今度同じようなことがあったら、△△△と言ってみたら?

など、喧嘩を解決に導くプラスの言葉かけをしてみましょう。

反対に、

  • もう○○君とは遊んじゃダメ!
  • あの子は××だから。
  • あんな子ほっときなさい!

など、マイナスな言葉掛けは好ましくありません。あくまでも、お子様が前向きに喧嘩を解決できるような発言を心がけて下さいね。

4、喧嘩をトラブルに発展させないために日頃心がけるポイントとは

喧嘩がトラブルに発展するのは、些細なことが原因のことも。モンスターペアレントになってしまわないためにも、日頃から心がけるポイントをお伝えしていきます。

(1)園との信頼関係を築いておく

喧嘩が起きた時に正しい情報を得るためにも、園と信頼関係を築いておくことは大切です。これは、園の「方針」や「スタンス」を理解することから始まります!

様々な考えを持つ親が集まる保育園や幼稚園だからこそ、ある一定の方針やスタンスを守りながら園生活を送ることで、秩序が守られるのではないでしょうか?

ママ友の子が通う園は、基本的に「園内で起きたことは園の責任」というスタンス。そのため、喧嘩が起きても怪我などを伴わない場合は、特段知らされることはありません。また、説明会の時点で「喧嘩はさせます」という方針が説明されているので、保護者自身もそれを理解した上で園生活を送っているようです。

先生だって人間です。喧嘩やトラブルが起きるたびに「園の責任はどうなの!?」と目くじらを立てていれば、一生懸命やっているのに…と不信感も募るでしょう。

まずは先生を信じる!何かあったら相談する!この2本柱をベースに、園との信頼関係を築いていきましょう。

(2)親同士の信頼関係を築いておく

親同士の心が通じていれば、喧嘩が大きなトラブルに発展することも少ないです。日頃からちょっとしたコミュニケーションを心がけていれば、互いの理解が深まりますよ。

このように書くと、「ママ友作りが苦手だから心配…。」と思う方もいるかもしれませんが、無理にママ友を作る必要はありません!

  • 懇談会や参観日に参加し、誰の母親か認識してもらう
  • できそうな係があれば引き受ける

など、無理のない範囲でOKです!私の周囲では、園内ですれ違ったら挨拶を交わすことが非常に多いです。それだけでも印象は変わりますよ。

(3)お互い様の精神を忘れずに

様々な家庭の子が集まる園内。少々の喧嘩やトラブルは仕方ない!という「お互い様」の精神を持つことも大切です。

我が子以外の子にも日頃から目を向けてみると、その子の長所や短所、我が子との相性などが段々と分かってきますよ!

自分の子は100%正しい!ではなく、ニュートラルな視点を持ちましょう。

まとめ

子どもの喧嘩を目撃すると、喧嘩はダメ!止めに入らなきゃ!という心理が働いてしまいますよね。

しかし、喧嘩を「成長の場」にしたいなら見守ることも大切です。暴力などの危険がない限り、ママパパの出番は喧嘩の後!ご紹介した声掛けを参考に、フォローしてあげて下さいね。

と言いつつ、私も意識しなければすぐに止めに入ってしまうタイプです…。一緒に頑張りましょう!

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